joKer 2

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「切れた！！！」
「時間も、止まった…」
「うわ…あと10秒じゃん……よかった、」
「…死ぬかと思ったあ」


ドサッと皆で倒れる。瓦礫が痛い。
爆発しなくて良かった。それにしても二階堂は凄い。


「よし、太輔も落ち着いてきたな」
『あ、ほんとだ』

横尾の声で藤ヶ谷に目を向ける。
宮田から貰った水で薬が飲めたらしく、藤ヶ谷の呼吸が戻り始めた。


「…一件落着？」
「だな」
「あれ？止まった？」
「玉、どこ行ってたの？」
「いや外に人影見えた気がして、追いかけようと」
「人影？」
「うん。でも気のせいだったみたい。何はともあれ、良かった」


戻ってきた玉森も落ち着いたね、と安堵した。
人影ね…全然気付かなかった。



「…で、どうしてこうなった？」
「え？」
「爆弾も、この荒れ方も。宮田のセキュリティー安心安全じゃねーのかよ」
「流石にここまで荒らされてたら、異常報告が来るはずなんだけど…生憎何も届いてない」


宮田はタブレットの画面を見せた。セキュリティー欄に異常なし、と書いてある。


「そもそも荒らされるよりも、誰かに入られただけで届くようになってるんだけど…ちょっと部屋確認してくるね」
「…それにこの荒らし方にこの爆弾と椅子の配置、愛さんの時と全く一緒だよ」

千賀が言う。


『…愛さんの時と？』
「うん。愛さんは、瓦礫の真ん中の椅子に縛りつけられててね、膝の上に爆弾が置かれてたんだよ。…今回は、それを再現するような……って、ごめんガヤが居るのに」
「ああ、大丈夫だよ、太輔ならさっき寝たから」


壁に寄り掛かって寝ている藤ヶ谷に、視線が集まる。まだ呼吸は苦しそう。



「そっか…良かった」
「悪質極まりねーな、これ」
「どうやら本格的に俺らのこと、潰しに来てるね」
「…死んだかと思った」


二階堂の声に皆が静まる。私も正直間に合わないと思った。それに部屋が荒らされているだけで怖いのに、追い討ちをかけるような爆弾。…殺しに来ている？



「皆、報告が来ない理由分かった」

戻ってきた宮田は、私たちに画像を見せた。


「今写真撮ってきたんだけど…これ、配線切られてる」
「本当だ」
「しかも3本丁寧に切られてる。それに異常事態のとき用に、もし配線が切られたら報告あるような配線も用意してたんだけど、それ切られてないんだよ」
「犯人はそこまで知ってて？」
「分からない…」


宮田は画像を拡大させる。


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