joKer 2

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「…そんなこと、」
『ないって？じゃあKINGに話持ちかけられたとき、周りに相談した？しないで、脅されて駒みたいに使われて。仲間が居なければ、そもそも目をつけられることも、脅されることも、その手で宮田を殴ることもなかったんじゃない』
「じゃあAちゃんは？今から何しに行くの」
『…さあ』
「Aちゃんだって1人で、俺らに相談もしないで行こうとしてるじゃん」
『何の話』

とぼけないで、と玉森は低い声を出す。


「俺らに相談しないで、どこ行くの」
『相談？しようとしてたよ。内通者の話なんて出なければ！！』
「…っ」
『内通者に仕向けたのは自分でしょ？何綺麗事言ってんのよ』
「それは」
『ええ、仕方なかったわよね。皆も私を疑うしかなかった。だって他の誰かが内通者より、私が内通者の方が心の傷が浅くて済むものね！』
「Aちゃん、泣いてる…」
『うるさい。誰のせいよ。何で私が疑われなきゃいけないの？皆のこと大好きなだけなのに、どうして信じてくれないの？そう叫べば、皆は信じた？』


冷静じゃなかったもんね、私が内通者なら傷が浅く収まるものねって必死に言い聞かせた。心身ともに疲れてるから、仕方ないよねって。

裏切られたんじゃない、ちょっと疑心暗鬼になっちゃっただけ。大丈夫。私がボスを倒せば、疑いだって晴れる。




元々1人だったじゃない、少しくらい平気。




『…玉森。私は疑われることも、1人なことも慣れてる。だから平気。貴方は皆のメンタルケアでもしてあげなさい』
「…Aちゃん」
『今更謝ろうたって許さない。…早く私の前から消えて』



もう泣いてる姿、見ないで。



「…俺、自分が内通者だって言うよ」
『は？いい加減にして。私が出て行く意味がなくなるでしょ？ふざけないで』
「俺間違ってたわ、今気づいた、ごめん」
『玉森ふざけるのも大概にして』




間合いを詰めて、玉森の首にナイフを当てる。早く来て。




「…何のつもり」
『こっちの方が都合がいい』


「玉！！！！」
『…ほらね？』




二階堂が走って向かって来た。




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