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京本｢……好きだよ。俺と付き合って欲しい。｣
サークルの先輩。
私も好きだったからすぐに付き合ったんだけど。
｢ねー、Aちゃーんお酒飲みなよ｣
｢いや、いらないです……｣
サークルの飲み会。
行かなきゃダメだよと、何故か友達に言われたから
気が乗らないのにちゃんときたらこのザマ。
｢たいがおっせーよ！｣
京本｢えー、何、もう。新入生ちゃんいじめないで。｣
遅れて入ってきた京本先輩。
私の隣に座って｢ねぇ？｣と笑った。
それから好きになるのに時間はかからなかった。
就活が始まって、彼に駆け落ちを持ちかけられて。
……応えられなかった。
後悔はしてないけど。
あの時応えられてたら、何か変わったかな。
そう思うけれど、でも。
京本｢……もう、戻れない？ずっと、俺は……また会いたいって願ってた、卒業したらもう会わなくなって……。｣
｢……そうですね、｣
京本｢まだ、好きだよ。｣
｢ごめんなさい、私……今は好きな人がいるんです。｣
京本｢……そっ、か。邪魔しちゃダメなんだね。｣
大好きだった笑顔で……でも寂しさを感じさせられた。
好きだったけど、それだけでは選べなかった。
……ごめんね、って思ってた。
｢……あのね、好きだったよ。｣
京本｢……うん、大好きだよ。さよなら。｣
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作者名：冬村
| 作成日時：2020年3月20日 15時
