共鳴�ァ焚�賁） ページ41
読んだ木簡をまとめ元の場所に戻そうと立ち上がった時、ふと壁にもたれかかりながら座って腕を組んでいる賁様が目に入った。
…！変な声が出そうになったけど、瞬時に手で口を覆う。
いつからいらっしゃったのだろう⁈
だってあの賁様が目を瞑り、スヤスヤとお休みになっているのだ。
きっと私が没頭しているのを見て、声をかけずに待っていたらお休みになられた…とか？
持っていた木簡を静かに片付け、息を殺してそっと近づいても起きる気配はない。
せっかくの貴重な機会。
音を立てずに隣に座り、普段は恥ずかしくてあまり見られないお顔を覗き込んだ。
寝息で胸元が規則正しく動いている。
切長の目に鼻が高く、薄い唇。
男性らしい骨格でいて彫りの深い顔立ち。
いつもは厳しいお顔も今はそこまで…かな。
そんな端正なお顔の頬に生傷がいまだ残っている。
つい指で触れてしまいそうになったけど、目を覚ましそうで手を引っ込めた。
昨日帰ってきたばかりだし、まだお疲れだったかもしれない。
お顔をずっと見ていると、なんだか触れたい気持ちが強くなってきてしまう。
いつもは自分からこんな大胆なことは出来ないけど眠っている今なら…でも起きてしまうかな。
と心の中で迷いながらも顔を近づけた。
目をつむり戸惑いながら口付けまであと寸分といったところ、頭の後ろに手が置かれ強く引き寄せられた。
『っん…！』
そのまま何度もついばむような口付けが降ってきて私はそれに応えるのに必死だった。
一息置き賁様を見ると、先程私が見ていた切長の目が開かれている。
穴があったら入りたいとはまさにこのこと。
寝ている隙に口付けしようとしていたのがバレていたなんて恥ずかし過ぎる。
『あの、いつから…』
「寝込みを襲うとはいい度胸だな。
……だが、悪くない。」
賁様はそう言うと、今まですれ違っていた時を埋めるかのように何度も口付けをして下さった。
普段は感情をあまり表に出さないけど、こんなにも情熱的に求めてくれて心臓が早鐘を打つ。
それに薄暗くなってきた中、書庫で口付けなんて背徳感があったけど止められるはずもない。
だんだん深くなっていった口付けをやめたかと思うと至近距離で話してくれた。
まさか聞いてもいないのに欲しかった言葉を言ってくれるなんて。
「A、今日のお前はやけに刺激的に映る。その顔も、姿も。」
賁様はちゃんと、雰囲気を変えたことに気付いてくださった。
それだけで私の心は満たされた。
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ずーみん(プロフ) - 春雷さん» 素敵な感想を頂きましてとても嬉しいかぎりです。今書いているものが完成したらまた蒙恬に着手しようと思います！たくさん読んでくださってありがとうございました！ (2021年6月16日 20時) (
レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
春雷(プロフ) - ほんと良いです！切なくなったり、色々と思ってしまいました。どの作品も文章や表現が綺麗で、ファンになりました！これからも楽しみにしています！蒙恬のお話を特にお待ちしております (2021年6月16日 14時) (レス) id: 50c46308fb (このIDを非表示/違反報告)
とも - 毎日楽しみに読ませてもらってます！街で出会ってから一目惚れされて仲良くなって告白されるまでを書いていただきたいです！多いですが王賁と蒙恬と信と政をお願いします！！ (2020年11月27日 7時) (レス) id: 382e67ae5e (このIDを非表示/違反報告)
ずーみん(プロフ) - 凛さん» 凛さん≫お待たせ致しました。ページが一杯になってしまったので、短編集続編の方に載せました。少々サッパリした展開で上手く書けたか分かりかねますが、書いてて楽しかったです、リクエストありがとうございました！ (2020年11月27日 1時) (レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 有難うございます！楽しみにしています！ (2020年11月23日 18時) (レス) id: 61c2aa8520 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プラリネ | 作成日時：2020年9月6日 2時
