内に秘めた嫉妬心（蒙恬・リクエスト） ページ27
「あれ？今日は予定が無いとか言ってなかった？」
Aを訪ねに行けば、何やらいそいそと外へ出る支度をしていた。
荷をまとめ終わったら今度は俺が以前に贈った櫛で髪をすく。
恥ずかしいから見ないでよ、と言いながら髪をまとめ上げる仕草は艶っぽく、袖口から覗く白い腕とあらわになったうなじに目を奪われた。
甘い花の香りに誘われる蝶のように、俺は後ろから抱きしめてうなじに顔を寄せた。
『ちょっと、恬。悪いけど急用が出来ちゃって。』
あ、この声色は真面目なヤツだ。
でも俺は屈しないよ。
「急な用とは珍しいね。」
『しばらく先生の学校で手伝いをすることになったの。ほら総司令で右丞相、更に軍師養成学校の教官だなんて体がいくつあっても足りないって仰ってて。それに引き換え私は暇だからね。』
えーこれは意外だな。
俺は彼女を半ば強引に誘って学校に通い、思いのほかAは軍略の面白さにはまり試験も通過して認可証をもらった経歴があるけど…。
まさか先生とそんな約束をしていたなんて。
俺の腕の中でも器用に髪を整え終えると、スルリと抜け出し身だしなみにおかしな所はないか聞く。
どこに出しても皆が見返るほど素敵だと普段なら口にしていたかもしれないけど、今日はその言葉を飲み込んだ。
だって先生と言えど俺以外の男の人のもとへ行く為にいそいそと支度をしているって…あーんまり面白くないよね。
俺は甘く過ごすはずだった二人の時を諦め、平静を装いながら彼女を見送った。
それからのAは忙しく過ごしているようで、なかなか会えない日々が続いた。
そんなある日、父の使いで俺もたまたま先生に用向きがあり学校にいる時間を狙って屋敷を出た。
そうすればAにも会えるしさ。
もう随分と顔を見ていないし声も聞いていなかったな。
学校へ着くなり先生が普段いる部屋へ向かい声をかけるが返事はない、が人の気配はある。
何かに没頭して聞こえていないのかと思いあまり音を立てずに部屋に入った。
勝手に部屋に入ることは軍師学校時代には何度かあったしまぁいいでしょと自分に言い聞かせながら。
先生がいつも雑務として使用している背の低い円卓に目を向けると、突っ伏して寝ている人が一人。
その周りには木簡や竹簡が複数散らばっており、いかにも多忙を極め疲れ切って寝た、という構図を物語っている。
しかしすぐに違和感に気付いた。
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ずーみん(プロフ) - いちご飴さん» 慶舎と白麗、大変遅くなりましてごめんなさい！しかも白麗に至っては激甘というわけでもなく…ちょっと心残りなのでリベンジします。リクエストありがとうございました (2021年8月6日 1時) (
レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» そ、そんなコメントしてるだけなのに私はお礼を言ってもらっていいんですかね(///ω///)♪ (2021年7月23日 10時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
ずーみん(プロフ) - 天空うさぎさん» いつも読んでくださってありがとうございます！毎度励みになっていますー！ (2021年7月22日 20時) (レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» 慶舎も読ませていただきました！漫画とは少し違った世界観が素敵な作品でした！もう大好k((殴 (2021年7月22日 12時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» ↑名前を変えました。元堕紀です。とても良かったです！やはりずーみん様の作品にははずれがないな……(≧▽≦) (2021年7月11日 11時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プラリネ | 作成日時：2020年11月26日 23時
