蒙恬の一目惚れ�� ページ11
「ね、俺の屋敷に来ない？法学書も一通り揃っているし勉強も見てあげられるんだ。
それで今日のお詫び…って訳じゃないけど力になりたい。」
転んだ時に気にしていた足首へ布を巻き付け、固定させながら伺ってみる。
俺は再び彼女と見知らぬ他人に戻ることへの抵抗を覚え、関係を繋ぎ止めようとした。
こんな突拍子もない提案にどう乗ってくるかは分からないが、何とか力添えをしたい気持ちが強く背を押した。
『いいんですか⁈実は私、裁判官の試験を受けてみたいんです！無謀だとは分かっているんですけど挑戦するだけでも意義があるかと思って。』
彼女はまるで水を得た魚のように目を生き生きとさせて俺に詰め寄り夢を語った。
試験を受けたいということはそれなりに長い間、学んでいたのか。
それに誰だって一途で懸命な姿は惹きつけるものがある。
俺は尚のこと手助けになるのならと片手を差し出した。
「俺は蒙恬だ、よろしく。」
『Aと申します。手当まで…ありがとうございました。』
「歩けそうで良かった。今日は父の帰還でバタバタしてるんだけど明日からなら是非。」
Aを送り届け屋敷に戻った途端、怒られるより先に心配したじィに泣きつかれたよ。
過保護なのも時には困りものだ。
あくる日、Aは緊張で表情が硬かった。
足の具合を聞いても大丈夫です、の一言だけだ。
聞けば人生において名家で有名な蒙家の屋敷に通される機会があるとは思っていなかったとのことだけど…。
話題を変えようと、俺もAのお父上と同じ裁判官の資格を持っていることを告げたら余計に固まってしまった。
「そ、そーんなかしこまらなくても。もっと気楽に、ね。」
『今になってコトの重大さに気が付きました…』
反応が面白おかしくてもう少しからかってしまいたいけど流石に可哀想かな。
気を取り直してそろそろ本題に入ろう。
「えーとまずはAがどこまで熟知しているか知りたいな。」
『うちにある法学書では司法官と内史の規定についてあまり深く書かれていなくて…』
「じゃあまず内史雑律と尉雑律を中心に攻めていこう。幸運にも次の試験は二ヶ月後だ。それまで出来る限り力を尽くそう。」
それからAの勉強漬けの日々が始まった。
私宅では法学書を借りて遅くまで頭に叩き込み、蒙家に来た時は俺が問題を出したり難解な内容を説明したりと彼女に付き合った。
二ヶ月は意外と時間がない。
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ずーみん(プロフ) - いちご飴さん» 慶舎と白麗、大変遅くなりましてごめんなさい！しかも白麗に至っては激甘というわけでもなく…ちょっと心残りなのでリベンジします。リクエストありがとうございました (2021年8月6日 1時) (
レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» そ、そんなコメントしてるだけなのに私はお礼を言ってもらっていいんですかね(///ω///)♪ (2021年7月23日 10時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
ずーみん(プロフ) - 天空うさぎさん» いつも読んでくださってありがとうございます！毎度励みになっていますー！ (2021年7月22日 20時) (レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» 慶舎も読ませていただきました！漫画とは少し違った世界観が素敵な作品でした！もう大好k((殴 (2021年7月22日 12時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
天空うさぎ - ずーみんさん» ↑名前を変えました。元堕紀です。とても良かったです！やはりずーみん様の作品にははずれがないな……(≧▽≦) (2021年7月11日 11時) (レス) id: f93ac5a74a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プラリネ | 作成日時：2020年11月26日 23時
