花言葉を数える【小説version】

第6話（三日月リン） ページ7

〜第三者視点〜

「可愛い〜！」



学園の裏の花壇の花の匂いを嗅ぐ薔薇。そう、彼女は花が大好きなのである。



「このお花〜、スケッチしよ〜」



自分の部屋からペンと紙を持ってきて、薔薇が見ていた花をスケッチする。



「このお花〜、マリーゴールドっていうんだよね〜」



黄色とオレンジの花のマリーゴールド、基本的に夏に咲く花であるが、この学園では季節なんて関係ないのだ。



「…？蜂さん〜！？」



そう、彼女は花時代の頃に蜂に蜜を吸われそうになったため、蜂がトラウマになってしまっている。



「やだやだ〜！誰か助けて〜！」



その後も薔薇は逃げ続け、なんとか蜂をまけた。



「ふぅ〜、びっくりしたの〜」



違う花を書く〜、と言い、別の花を見つけにいったが、結局のところいい花は見つからなかった。



「仕方ない〜、マリーゴールド書く〜」



よく見れば、ここは蜂が大量出現するところだったのだ、しかも看板に堂々と。



「あらま〜、看板をよく見てなかったや〜」




仕方なく、薔薇は諦めて自分の寮に戻った。もうすぐ授業を知らせる鐘が鳴る。

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