REBORN † 愛してるから、声を聞かせて (ページ14)

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山本Side

Aと電話した次の日。

今日、ミヤビちゃんって子との待ち合わせ場所のベンチに座り、空を見上げていた。

チラリと見たけど……可愛い感じの小柄な女の子だったのを記憶している。

Aと並んだら、もう美男美女カップルって感じだった。

いや、Aは女の子なんだけどね。

にしても。

「………はぁー…」

Aと会いたかったーー！！

ミヤビちゃんには、失礼だけど、俺はAと会いたかった！

ミヤビちゃんの提案を、すんなりと承諾したAに、ちょっとだけ不満を感じる。

なんだよ……俺と会いたくなかったのかよ。

A……。

と。

「やっほ！」

空を見上げていたら、空が女の子の顔に変わった。

「わっ！ビックリさせんなよ～！」

ミヤビちゃんだ。

彼女はえへへっと、笑い、俺の隣に座った。

ミヤビちゃんは、制服姿。

ちなみに、俺も。学校帰りだから、当たり前か。

「その制服……ヒスイ中？」

「うんっ」

柔らかい色合いの、黄緑のタイに、白を基調としたセーラー服。

タイと同じ色のスカートは、短くて、ミヤビちゃんの細くて白い足がさらけ出されていた。

ヒスイ中は、緑中と張り合うくらいに賢い学校だ。

共学で、芸術系の学校。

勉強もすごいけど、コース分けされている芸術関係のほうにも、力が入ってるそうな。

「へー！なにコース？」

「舞踊！そのなかでも、日舞してますっ」

日舞……？

首を傾げた俺に、ミヤビちゃんは言った。

「日本舞踊。Japanese danceの和訳だよー」

「着物で踊るやつか！」

「そうそれ！」

へー！意外！！

茶色く、活発そうに短く切られた髪からは、想像できない雅やか……って、ミヤビちゃんだから、雅なのか。

「山本クンは、野球部じゃなかった？」

「はははっ！そうだぜ。にしても、なんで知ってんだ？」

すると、ミヤビちゃんはニンマリと笑って、

「女の情報網を舐めちゃだめよ！」

そう言った。