幼馴染みVSロイヤル宮舘。 (ページ23)

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内定を蹴ってまでやりたい仕事なんてもちろんないのでそのままこの会社に入社した。
つまり私は夢や自分の希望というよりも…

「ただ、すぐに安心したくて受け会社がたまたま合格した感じです…」

自分のあまりの不甲斐なさに声が小さくなるくらい情けないエピソード…もっと、夢や動機を胸に抱いて仕事をしてます！と言いたかったのにその意思を持ったことがないので嘘すら吐けないこの私って一体…

私のとてつもなく自分でも情けないエピソードも「なるほど…」と、うんうん頷きながら真剣な眼差しで聞いてくれる本当に紳士的で優しい宮舘さんの対応に私のほうが恥ずかしくなってしまい、私の話しを今すぐここで打ち止めするべく「宮舘さんは、どうしてウェディングプランナーになろうと思ったんですか？」

と宮舘さんに疑問をぶつけてみた。
すると宮舘さんはスッと私の質問に答えてくれた。

宮舘「昔からブライダル関係の仕事には憧れがあったんです。専門学校もブライダルコースで毎日ひたすら勉強してました」

ブライダル関係の仕事と一言で言ってもいくつか種類のあるなかでウェディングプランナーという職を選んだのは、もちろん理由があるんです、と宮舘さんは口にした。

宮舘「不思議じゃないですか、この世の中で出会いはどこにでも当たり前に転がっているのに皆それ以上に忙しかったり、相手のことを考えるよりも自分を優先したかったりしてしまう」

出会いがない！と言う人も気づいてないだけで、沢山の人に出会っているのに皆が出会いに気づかない。

気づけないのはそれぞれの理由があるだろう。
仕事が忙しくてそれどろころじゃないとか、
相手じゃなくて別に自分だけでも生活できれば一人でも苦じゃないという考えの人も少なくない。

宮舘「それでも結ばれてくれた新郎新婦を心から応援したいんです。出会いって奇跡だから、そこでさらにその人たちがお付き合いして結婚するなんてもう運命でしかないと僕は思うんです」

そんなあまりにも素晴らしすぎる考えをスラスラと話す宮舘さん。

宮舘「なので、新郎新婦が一生忘れられない思い出の式にできるように提案する。そんな仕事がしたくてウェディングプランナーになりました」

「すいません、長々語ってしまいました」とご丁寧に軽く頭まで下げてくれた宮舘さんに、
「気にしないでください！」と即答した私。