幼馴染みVSロイヤル宮舘。 (ページ13)

今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:56,168 hit

VS ページ13

専務？貴方に思い切り叩かれた肩が痛いのと私の心が痛いんですがこれは…どうすればいいんでしょうか。

さらに私のなかで「絶望」という文字が頭に浮かんできていて、宮舘さんの私の印象が『休憩室でカップ麺を食べている料理できない人』
っていうイメージになってしまったことがショックすぎるんですけど、事実なので言い訳できないし…

でもこの最悪なタイミングで普通そういう事を言う？今日の私、運悪すぎだ…

ここに康二がいたなら、『俺がいつでもAの旦那に(以下略)』と定番のアピールをしてきそうなところなのだが…この場に、康二がいないのでただひたすら自分が惨めだ。

惨めな私に追い討ちをかけるように「私は結構料理しますよ～」とか「私も休みの日はたまにお菓子とか作る！」とグサグサ私に刺さる言葉の矢は、宮舘さんの隣に座る女子達は私ではなく宮舘さんへアピールで言ってるんだろうけど私の心にはグサグサ刺さる。

そう、わかりきってること…。
宮舘さんみたいに良い男は、すぐに色々な女の人にモテて私なんて視界に入らなくなる。
なんでそんな初歩的な事を今の今まで気づかなかったんだ…

そもそも、前から私にアピールポイントないって自覚してたし…。そもそも女子として以前に人として、普通ならできるような家事をしてこなかったし…というか出来ないし。

やっぱり私ダメな女なんだよな…

『私なんて、私なんて』そんな自分を貶める言葉がただ自分の頭の中を蝿のように走り回っていく…黒い靄のような物に包まれたような感情のなかで「あの、Aさん？」と私を呼ぶ声がして、そのとても耳に残る素敵な声の主に目線を向けるとその声の主は宮舘さん。

宮舘「たしかに料理は大切だけど、それだけが
全てじゃないと僕は思います。だから大丈夫ですよ」

宮舘さんは私に真剣な目で訴えてくる。
先程まで我こそはとグイグイ会話を切り込んでいた隣に座る女子達も宮舘さんの真剣な声音にさすがにピタッと黙った。

宮舘「きっと、他にも沢山の魅力がAさんにはあるんじゃないでしょうか。Aさん自身もまだそれに気づいてないだけかもしれないですよ？」

「だから落ち込まなくても、大丈夫。」と、なんとも紳士的なお言葉を私に与えてくれた宮舘さん。あまりの有難い彼の言葉に、ここが居酒屋だと言うことすら、忘れてしまうくらいに彼の一言だけでその場の空気が変わった気がした。