奇 ページ17
それから数日間、私は「外で歩いていると何もないところで転ぶ」現象に悩まされていた。
決まって誰かから少し離れた時(つまり、一人になった時)突然足を引っ掛けられている。
今の所被害はそれだけなのだが、日常生活において不便であることには変わりない。
あと単純に「足を掛けてくる何か」にイラついてきているので、そろそろどうにかしないと私がどうにかなりそうだ。
承太郎と典明もさすがに変だということには気付いているらしく、私の相談も真面目に聞いてくれたため、三人で原因を究明することとなった。
外に出て、私が歩くところを二人がじっと観察する。
五分ほど歩いたところで足に何かが引っ掛けられる感覚があり、世界が回った。
不意打ちは本当にやめて欲しい。
一瞬で支えに来てくれたスタープラチナに礼を言いつつ、周囲を見渡す。
何もいない。
「スタープラチナの目やハイエロファントの結界をかいくぐってAを転ばせた･･････！？」
「全く何の気配も感じない。敵はどこから、何故Aを付け狙っているんだ？」
二人とも私が嘘をついている、という考えはしないらしい。
いや、本当のことしか言ってないけど。
ちゃんと信じてくれているということを再認識して嬉しく思った。
「というか敵って。本当に敵ならもう私殺されててもおかしくないんじゃないかな。気付かれずにここまで近付いて来てるんだし･･････」
「だが、ただのイタズラにしちゃタチが悪過ぎる。今日中に犯人を見つけてぶちのめすぜ」
「ぶちのめす、程の相手なのかなぁ･･････」
躓かせるのをやめてくれさえすればそれでいいので、何もそこまでしなくても、という気がする。
意思を汲み取ってくれたのか、承太郎が「動機によっては、な」と付け足してくれた。
優しい世界であることを願うが、果たしてどうなのだろう。
再び歩き始める私だったが、歩いている途中で再びあの違和を感じた。
初めて躓いた通学路に近いこの場所に、一体何があるというのか。
足を止め、辺りを見渡す。
何もいない。
だが、確かに違和感はある。
「典明」
「了解」
スッと伸びていく結界の一部に反応があったらしく、エメラルドが何もないはずの場所へと飛び出した。
「痛いっ！」
「･･････そこに、誰かいるの？」
声のした方に手を伸ばすと、小柄な男の子が徐々に姿を現し始める。
刺客らしさを感じないので、とりあえず話を聞くことにした。
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アーディ(プロフ) - くろねこ1227さん» まだ夢主ちゃんもふわっふわな時期でしたからねぇ……2人のすれ違いコントは結構楽しく書いてました。お気に召したなら何よりです！ (1月4日 1時) (
レス) @page15 id: 0218ed2c56 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ1227(プロフ) - 承太郎を心から頼りにしてる夢主ちゃんのノートのなんやかんやにフフッてなった。ガッツポーズする承太郎可愛いな！２人の固い絆を感じるとても好きなシーンです。 (1月4日 0時) (レス) @page9 id: 929310bb43 (このIDを非表示/違反報告)
奇妙な前髪(アーディ)(プロフ) - アオイさん» 一気ですか！読破お疲れ様です！途中でかなり路線変更したので違和感がなかったと言っていただけてありがたい限りです･･･！またしばらく間は開きそうですが、完全停止だけはしないつもりです。応援ありがとうございます。頑張りますね！ (2018年6月21日 6時) (レス) id: 48ec130d60 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - 一から一気に読みました！物語が違和感なく進んでいることや全員生存ルートが無理な形で入っていないところが素晴らしいと思います。ゆっくりで良いので更新頑張ってください!応援しています。 (2018年6月20日 16時) (レス) id: faa73ce9b0 (このIDを非表示/違反報告)
奇妙な前髪(アーディ)(プロフ) - まさか、その、えっと･･････そんな方がいらっしゃるとは思ってなくて･････たまに更新はしますね。頑張ります。ありがとうございます･････ (2018年4月29日 11時) (レス) id: 48ec130d60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奇妙な前髪 | 作成日時：2018年2月20日 20時
