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.Aside


相田「A先生、進路希望調査が黄瀬君だけ出てないので本人に確認しておいてください。」


チッ


それ私の仕事かよ…


「了解しました。」


別にいいんだけどね

他の生徒なら



昼休みは図書館に


部活を持たない代わりに図書館司書を受け持った

面倒くさいけど本は好き

他の教員と気を遣いながら過ごすより

1人でここにいる方が心地いい


唯一の難点は


今日も飽きずに図書館で勉強してるあの子だけ


何のアピール?

全然、進んでるように見えないけど


まあでも今日は好都合


「黄瀬くん、ちょっと良い?」


黄瀬「…え…?…あ…はいっ!」



何だよ、その反応は



「声…もう少し落として」



別に伝えるだけだしここで話せば良いんだけど

他の生徒の前で2人で話すのが

なんとなく後ろめたいのかなんなのか

外に連れ出して

結局そういう事してるんだから

私も全然駄目だよなと思いながら




「進路希望調査、まだ出してないよね。」


黄瀬「…あぁ…すみませんっス…」


「それだけだから、明日には必ず出してね。」



黄瀬「あの!大学……2年だしそろそろ本気で決めないと駄目っスよね…やっぱり。」


「…うん勿論。進路の相談なら聞くよ、幾らでも。」


黄瀬「…いらないっス。自分の将来は自分で決めるんで。」


「そう、じゃあ明日までに必ずね。」


黄瀬「先生!は…どうして先生やってるんですか。」


「……どういう意味?」


黄瀬「俺を立派な大人にするため?」



何言ってんの

馬鹿じゃないの

そんなまっすぐな目で

何が言いたいわけ



「私がどうして教師をやってるのか今後一切教える気はないし、あなたには関係ないでしょ。」


黄瀬「知りたいから、教えて。まだ俺、泣いてた理由すら聞いてない。」


「もう、終わった、の。いい加減にして。言いたい事は伝えたはず、あなたは言われた事をきちんとして。」


黄瀬「………はい。」



あぁもう。

だから嫌だったのに。

そんな顔、するな。

忘れなきゃ、全部。

忘れさせなきゃ、この子にも。

だけど方法が分からない。


自分が悪い事、分かってる。

あの時もっと上手な切り方があったかも

そもそも手出さなきゃ良かった

弱ってる時に畳み掛けるようにくるから

タチ悪い

けどどんな理屈つけようと

悪いのは私


守らなきゃ 絶対に


私は先生なんだから

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設定タグ:黄瀬涼太 , 黒子のバスケ , 黒バス   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:黄瀬しか勝たん | 作成日時:2020年10月11日 4時

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