9.good morning ページ10
翌日、S.H.I.E.L.D.の施設の清潔感のあるベッドから身を起こしたあなたは、まずなにをするべきか考えた。
『…まぁ、シャワーでも浴びようかな』
なんでも口に出してしまう癖は、よくガーディアンズオブギャラクシーのみんなから指摘されたものだった。
まぁ本人は気づいていないのだから仕方がない。
替えの下着と動きやすそうな服を浴室に持ち込み、今日のスケジュールを考える。
『まずはラボに行ってー、…でも武器の分析終わってないと返してもらえないしなぁ…』
武器の分析が終わっていれば、S.H.I.E.L.D.くらいの組織ならその武器に合わせた訓練場を用意してくれるだろう。
熱いシャワーを浴びて、軽く体を洗い、タオルでよく拭いて浴室をあとにし、洗面所で下着を付け服を着た。
と、そこでピーターが洗面所に入ってくる。
「どうやら今日の俺はラッキースケベじゃないみたいだ」
『どうせ見たってなんにも思わないくせに。それともロケットみたいに私の胸部をバカにする?』
「いやいや、あいつほどガキじゃねぇよ。…まぁだがもう少し成長が見込めればなぁ」
やはりその話を持ってくるピーターに向けてあなたは手元にあった石鹸を投げつける。
「じ、冗談だって!!おいやめろ!痛いから!!」
『こっちは本気で気にしてるのに、なんで男ってそうなの!?』
「お、落ち着け!ほら!髪拭いてやるから…!」
そう言えば、まだ怒った様子のあなたはずしんとピーターをベッドに座らせ、その膝の上に座る。
そして手に持っていたタオルを彼の顔にべしんと投げると、膝を抱えて丸く体育座りをした。
ピーターはボディソープの香りがふわふわ漂う目の前の少女に心拍があがり、悟られないよう少し乱暴に頭をガシガシと拭いてやった。
『……やっぱりさ』
「ん?」
『…大きい方が、いいのかな?』
「……んんー…。人それぞれだと思うがな」
ちょこんと体育座りしたままだったあなたが急にピーターの方を向き、
『じゃあ、ピーターは?』
と聞いてきた。
「お、俺は……」
正直に言ってしまえば、ピーターは別に女性の胸の大きさなんて気にしたことがなかった。
あなたの件だって、別に小さかろうが大きかろうが彼女のすべてが好きなんだろうから。
だけどもちろんそんなこと言えない。
本当に犯罪者になってしまう。
だから……
「…何でもいいと思うけどなぁ」
『はぐらかさないで!』
朝から火に油を注いでしまったピーターであった。
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マドレーヌ(プロフ) - とてもおもしろいです!!大変だとは思いますが更新頑張ってください!応援してますp(^_^)q (2021年7月19日 1時) (レス) id: 912a5780dc (このIDを非表示/違反報告)
死神(プロフ) - 楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2017年12月24日 7時) (レス) id: 123b92ed70 (このIDを非表示/違反報告)
影王琉那(プロフ) - ナターシャは、ブラック・ウィドーではなくブラック・ウィドウでは? (2016年11月30日 3時) (レス) id: 02f600d9b8 (このIDを非表示/違反報告)
目玉のおかん(プロフ) - リンゴ雨さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!更新はまばらですが応援よろしくお願いします。 (2016年8月18日 22時) (レス) id: ad0147821b (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ雨(プロフ) - うああ!この作品、すごく好きになました!更新、とても楽しみに待ってます!! (2016年8月18日 18時) (レス) id: c5d41596ff (このIDを非表示/違反報告)
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