【呪術廻戦】1年生は4人……なんです。

25話 ページ26

Noside

黄泉｢嗚呼…主様…！坊っちゃま！｣

泥梨｢喧しい…｣

ぷかぷかと浮かぶ赤子は鏡の中を覗く。

泥梨｢…儂の器が世話になったな、人間。｣

真希｢おい！騒ぎ起こしたらママと離れるぞ。｣

泥梨｢…仮初の器を…｣

黄泉｢…坊っちゃま……｣

赤子の居る場所から徐々に呪力が引き寄せられる。

先程戦っていた姉妹は赤子を警戒する。

姉の方に抱かれた女子生徒も目を見開く。

泥梨｢………儂の依代を…よくも…｣

黄泉｢いけません!!坊っちゃま!!｣

泥梨｢…よくも我が母君を…！｣

大きな音を立てて大気が揺れ動く。

ギィィィと音が鳴る正体は重々しい雰囲気の門が開く。

そこから出てきたのは魑魅魍魎たち。

泥梨｢…鬼神を出せ！皆殺しにしてやる！｣

真希｢Aを起こせ！止めさせろ！｣

黄泉｢人間風情が主様の安眠を妨害など…｣

鏡が割れる。

黄泉｢…い、いけません！主様！｣

A『……坊や…良い子だねんねしな…』

泥梨｢…｣

勢いが止まる赤子。

A『……今も昔も変わりなく……』

魑魅魍魎はすごすごと門の中に戻る。

A『母の恵の子守歌……』

赤子を抱いて背中を叩く。

A『…遠い…昔の…物語〜…』

赤子は女子生徒の背中をキュッと握る。

泥梨｢…子守歌は嫌いだ。異国の歌が良い。｣

A『Hush-bey…』

順応し歌い出す。

A『Don't you cry.』

満足そうに目を閉じる。

A『Go to sleep you little baby.』

寝た事を確認すると、

黄泉｢主様！｣

また倒れる。

真希｢A！｣

倒れる前に抱き寄せた。

真希｢ったく…無理しやがる。｣



パンダ｢いや〜、白い着物の小学生みたいな女の子がなぁんで迷い込んだかと思った。｣

黄泉｢主様と坊っちゃまに怪我させたら許さないからな！｣

パンダ｢はいはーい。｣

釘崎｢気になったんだけど…ママってどうゆう意味？｣

2年生は目を合わせる。

パンダ｢悟、説明してないのかよ…｣

真希｢悟ならやりかねねぇけどな。｣

狗巻｢おかか。｣


真希｢坊主はAから産まれた。｣

伏黒少年と釘崎少女は鳩が豆鉄砲食らった如く固まる。

パンダと真希と呼ばれた女子生徒は続けて説明する。

真希｢坊主が暴走して止めに入る時に封印先がAになるように上層部が仕組んだって噂だぜ。｣




引用元:
にっぽん昔話(まんが日本昔ばなし)/高良祐子

ハッシャ・バイ / ピーター・ポール＆マリー

26話→←24話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す