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「それに、ぼくがこのへやをはなれれば、まちがいなくこうにんのけはいにすばやくきづけないでしょう。あなたがこのへやにきたばあいはみなにはなしをきかれてしまいます。ぼくだっておれそうな石切丸をみてなにもおもわなかったわけじゃない…あなたはここの初鍛刀としてあるじさまのからだとほこりをまもるやくめがある…ならばにばんめのたんとうであるぼくはあなたと初期刀、あるじさまがかえるばしょをまもるひつようがあります…だからこそのはんだんです」
「今剣くん、そっか、うん…そうだよね…でもさ!あるじさんの遺した孫娘…桔梗ちゃんを守るのも僕らの役目だよね!ねえ…守り刀ならわかるよね?もし義経公に孫がいたなら貴方は守ったよね!?」
「うるさいですよ!ぼくは、ぼくはひめぎみさまのみかたもしたいし、かぞくのみかたもしたいんですよ!あなたにおきかえたらきょうだいをすべてさしだせと、そういわれているじょうきょうですよね」
「…それでも、ボクは桔梗ちゃんを守るよ…ボクらはまた、もどってくるから。薬研もそうでしょ?」
「…」
「乱、不正解」
「えっ…?桔梗ちゃん…?」
「貴方達は戻ってこない。極めた力も記憶も置いて本霊に戻る。かぐや姫みたいにもどっちゃうんだ…じっちゃんも多分嫌がる。ならお前に桔梗を任せた意味がない…って」
「おひいさん、悪いが俺っちはそうなったら問答無用で兄弟を差し出す。それは俺っちが粟田口である所以だと思ってくれて構わねぇ」
「なんでさ、戻ってこないのに…」
「おひいさん、あんたまさか俺っちの兄弟が誰かに負けると思ってんのか?だったらそれは違えぞ…あんたが将になろうと思うなら、家臣を信用しな」
「…ま、そうだね。でも私は不安かな…将たるもの部下の意見を聞かなきゃいけないけど聞きっぱなしで流されるようじゃだめなんでしょう?」
「こいつは一本とられちまったな…さて、三条の旦那方…どうする?今剣、どうする?あと2日とちょっとで大将の遺したおひいさんは霊力タンクになって後任の力として飲まれちまう。鶴丸の旦那の神格と同等の霊力…石切丸の旦那、折れちまうかもしれねえぜ?」
「…わかりました、いさぎよくこうさんしましょう
ですが、じょうけんがあります。石切丸の手入れをしてください…ひめぎみさま」
「オーケー、任せて!あと、ただいま今剣」
「おかえりなさいませ、ひめぎみさま」
一旦切りますね、いやー、長かった
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作者名:シャボン玉 | 作成日時:2019年9月22日 17時