【黄瀬涼太】私を助け出してよ…

June tragedy ページ10

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紫陽花が綺麗な6月。
無駄に湿気高いし傘の出番も増えるけど、嫌いな季節じゃない。


髪が爆発するとかも別に気にしない。というかそもそもあまり癖のつかない髪質らしい。






「……昔…雨の日はよく遊んだっけ」





なんでなんだろう。

なんで私はいじめられているんだろう？？





私が何をしたっていうのか。


本当に神がいるのだとしたら神は不公平だ。いつもそう思う。





「あー…海常受けなかったら今頃こんなんじゃなかったのかな…」




学校…いろんな解釈があるだろうけど、一般的には勉強しに来る所。



でも私にとって今の学校はただのハリボテにしか見えなくなった。









いじめてくる奴らが主人公…そして私はいじめられる可哀想な人間。




「…ただの場所だよあんなの」




怪我したお腹を庇うようにして、私はソファに横になった。

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