９ ページ9
はだけた服の隙間からジョングクくんの熱が伝わってくる。
"バレなきゃいいじゃないですか"
先ほどのジョングクくんの言葉が頭の中で反復した。
「ね…Aさん、気持ちいい？」
『あっ…分かん、な…い』
背後から腕の中に閉じ込められるように抱かれて、意図せず唇からこぼれる声がシーツの上に落ちていく。
いけないと分かっているのに逃れられない。
「…こっち向いて」
耳元で聞こえた声にゆっくりと後ろを振り返ると、額に汗を滲ませたジョングクくんと目が合った。
視界がぼやけてくらくらする。
そんな不安定な視界の中で、一瞬ジョングクくんがテヒョンと重なった。
"Aは俺しか知らないで。俺だけに抱かれてて"
『テヒョン…』
「…！」
ついこぼれてしまったその名前に、ジョングクくんは目を見開いた。
「…それは、ちょっとひどすぎませんかね」
『あ……』
眉を下げて呆れたように笑ったジョングクくん。そこにはもうテヒョンの面影はなかった。
次の瞬間、ジョングクくんが体の向きを変え、向き合った形でぐっと腰を奥に出す。
突然襲ってきた快感に、私は声にならない声を上げた。
『あっ…なん…で』
「今は俺に集中してくれないと」
そこまで言って、ジョングクくんはゆっくりと私の方へ顔を近づけた。
その動きとともに、また彼のものがさらに奥へと入ってくる。
「…さもないと、怒りますよ」
『っ…！』
紅潮した頬を伝っていく汗を手の甲で拭うその仕草に、私の胸は不覚にも高鳴った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2906人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のあ - とてもおもしろいです、続き待ってます！ (2019年9月11日 7時) (
レス) id: 87b0b31a0f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - すごく面白い展開になってて続きが楽しみです! これからも読ませていただきます!! (2019年7月25日 17時) (レス) id: 73144b7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - とてもお気に入りです!! 迷惑かもしれませんが続きお願いします! (2019年7月20日 19時) (レス) id: 73144b7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
たまたま - 三角関係ぽい小説、今まであまり好きじゃなかったけど、このお話は凄く続きが気になります！更新頑張ってください！ (2019年7月17日 21時) (レス) id: 11b0bd599c (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 主人公ちゃん、自惚れちゃっていいんですよね！！！！！？テヒョン、、頑張れ！！ (2019年7月17日 8時) (レス) id: d2b1c04faa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kasu
| 作成日時：2019年6月30日 17時
