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《 Jungkook 》
「Aヌナに言うつもりなんですよね？今まで気のないふりをしていたのは、全部ヌナの気を引くためだったって」
電話の向こうのテヒョンさんは黙ったままだ。
「ヒョンのことだから、Aヌナと付き合っている間に一線を超えた相手もいないでしょ」
「…どうしてお前がそんなことまで知ってるの？マジで怖いよ」
「今のは当てずっぽうですよ」
本気で好きな女がいるのに他の女を抱くなんて、きっとテヒョンさんにはできっこないから。
「…何が言いたいわけ？」
さすがにからかいすぎたのか、テヒョンさんの声が苛立ちを帯びる。
そんな彼の様子を感じ取って、俺はついに意を決してあの夜のことに触れた。
「俺…Aヌナのこと、抱きました」
「…は？」
ただでさえ低いテヒョニヒョンの声のトーンがまた一つ落ちる。
「何その冗談、笑えないんだけど」
電話口の向こうのテヒョンさんの口ぶりは、まるで信じたくないと言っているようだった。
明らかに動揺しているであろう彼に、今にもトドメを刺そうとしている俺は心底性格が悪いと思う。
ごめんねヒョン。でももう後戻りできないんだ。
「ほくろ」
「は？」
「…Aヌナって、右足の付け根にほくろがありますよね？」
「お前…！」
そんな際どいところにあるほくろなんて、そういうことでもしなくちゃ見られないから。
それが分かった途端、テヒョンさんは電話越しに伝わってくるほど怒りを露わにした。
当初の予定通り、面と向かって話していたらぶん殴られていたかもしれない。
「ねえ、ヒョン。ヌナが全部知ったら、どう思いますかね」
「は…」
心の中がどす黒い感情で溢れていく。
何も見えない暗闇の中に、俺たちは堕ちていく。
「ヒョンの話を聞いたら、きっとAヌナは一線を超えてしまった自分を責める。ただでさえ、ヌナの心は擦り切れそうなのに」
「……」
「俺の言ってる意味分かりますよね」
もはや罪悪感など感じなかった。
あなたのためならどこまでも堕ちていける。
これが俺の最後の悪あがきだから。
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のあ - とてもおもしろいです、続き待ってます！ (2019年9月11日 7時) (
レス) id: 87b0b31a0f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - すごく面白い展開になってて続きが楽しみです! これからも読ませていただきます!! (2019年7月25日 17時) (レス) id: 73144b7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - とてもお気に入りです!! 迷惑かもしれませんが続きお願いします! (2019年7月20日 19時) (レス) id: 73144b7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
たまたま - 三角関係ぽい小説、今まであまり好きじゃなかったけど、このお話は凄く続きが気になります！更新頑張ってください！ (2019年7月17日 21時) (レス) id: 11b0bd599c (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 主人公ちゃん、自惚れちゃっていいんですよね！！！！！？テヒョン、、頑張れ！！ (2019年7月17日 8時) (レス) id: d2b1c04faa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kasu
| 作成日時：2019年6月30日 17時
