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テヒョンごめん、今日行けなくなった
仕事を終えた私の携帯に届いたのは、そんなメッセージだった。
たった一件のみの通知が静かにロック画面に浮かんでいる。
『…何それ』
きっと何か理由があるはずだと思いたくても、この期に及んで私よりも優先するものがあるという事実が胸を締めつける。
どうして？打ち込んで消す。
私のことなんてどうでもいい？また消す。
テヒョンにとって私は一体何なのだろうか。
彼女だと信じてこれまでやってきたけれど、それすらも間違っていたのだろうか。
テヒョンだけが悪いとは言わない。
回数の問題ではなく、私が犯してしまった過ちは彼のそれとなんら変わりはないのだから。
許してもらえるかどうかも、許せるかどうかも分からないけれど、心の底から割り切って話をするつもりだった。
それなのに会ってもくれないなんて、一番ひどい仕打ちだ。
他の女の匂いを付けて会いに来るテヒョンも、愛おしそうに優しく触れてくれるテヒョンも全部同じテヒョン。
今まで何もかも見て見ぬふりをしてきたのは、テヒョンの温もりを知って自分から離れるなんて考えられなかったから。
彼の体温が離れていくあの瞬間が怖くてたまらなかったから。
でも、私はいつからか、あなたの温もりが分からなくなってしまった。
触れている体の温度が温かければ温かいほど、余計に心の温度差を痛感させられているようで辛かった。
大好きだから、愛しているから。
私はけじめをつけなければならないのかもしれない。
『もう…ダメだ…』
絞り出すように漏れた言葉とともにデスクの上に落ちたのは一粒の涙。
それを隠すようにぎゅうと強く目頭を押さえるけれど、一度溢れ始めたそれは止まらなかった。
まだたくさんの人が残るオフィスで心配はかけさせまいと必死に声を押し殺す。
しかし、そんな努力も虚しく、誰かが私の肩を叩いた。
「A」
聞き馴染みのある低い声。
かと思えば乱暴に肩を掴まれて、無理矢理顔を上げさせられる。
その先で目が合ったのは不機嫌な顔をした上司だった。
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のあ - とてもおもしろいです、続き待ってます！ (2019年9月11日 7時) (
レス) id: 87b0b31a0f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - すごく面白い展開になってて続きが楽しみです! これからも読ませていただきます!! (2019年7月25日 17時) (レス) id: 73144b7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - とてもお気に入りです!! 迷惑かもしれませんが続きお願いします! (2019年7月20日 19時) (レス) id: 73144b7ec3 (このIDを非表示/違反報告)
たまたま - 三角関係ぽい小説、今まであまり好きじゃなかったけど、このお話は凄く続きが気になります！更新頑張ってください！ (2019年7月17日 21時) (レス) id: 11b0bd599c (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 主人公ちゃん、自惚れちゃっていいんですよね！！！！！？テヒョン、、頑張れ！！ (2019年7月17日 8時) (レス) id: d2b1c04faa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kasu
| 作成日時：2019年6月30日 17時
