韓国人のBoyfriend【JK】2

87話 ページ37

また韓国に来て、
変わらない風景を見て、
私はやっぱりこの国が好きだって
そう思った。





何があっても変わらない

ずっと私の憧れの街。








《久しぶり》

って言った瞬間、
吹き出したユンギさんの肩に軽くパンチした。




｢何で笑うんですか〜？｣


《1年ぶりに会って、
髪型も何も変わってないってウケるわ》





全然面白くないけど、
ユンギさんはずっと笑ってた。

彼の笑いのツボが
私には全く分かんない。








初めて韓国に来た時は一人ぼっちで
不安でいっぱいだったけど、
今はユンギさんが隣にいる。

彼が空港に迎えに来てくれたおかげで
心強くて。







《腹へってない？とりあえず飯食う？》


｢……そうですね｣


《焼肉とかどう？
Aが前バイトしてたとこ行く？》


｢あ、いや、えっと
今は焼肉って気分じゃなくて、｣


《どんな気分？》


｢焼肉以外の気分です｣



《何それ、分かりづら。
てかお前相変わらず細ーな。
ちゃんと食ってる？》

って言いながら、
ユンギさんは携帯でお店を調べ始めた。







下を向きながら、

“俺、痩せすぎてる女嫌いなんだけど”

ってぼそっと呟いたから、

軽くツッコミたくなった。





《あのお店有名だよな、
焼肉食いたかったな〜》


「………………ごめんなさい、
また今度行きましょ？」







あのお店に行く勇気は
私にはまだないんだ。







彼は大学を卒業したはずだし、
きっともういないけど……

でも、
それでも、私は、行けない。





もし行ってしまったら、
封印したはずの私の想いが
また溢れ出してしまうって、
分かってるから。

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