30. ページ31
ym.side
伊野尾「ふぅ、ちょっと疲れた。」
山田「まだ取材中だから頑張って。」
なんでこんな取材を受けているかというと、事務所がややこしく言ってしまったからである。
あまりにも急な終わりだったため、ファンの子達が事務所に質問しまくったらしい。
そしたら事務所が「詳しくはお伝えできませんが、本人達の意思です。」って最初は良かったんだけど
「もう年齢も年齢ですし・・・」
「メンバーが病気で・・・」
「他の事務所に移動するようで・・・」
と、デタラメばかり言うのでいのちゃんが呆れてインスタでただ一言投稿した。
「事務所さん、たぶん見てるよね?もうハッキリ言って良いよ。」
そしたら「メンバーの伊野尾慧が獣人であり深刻な状態のため」とか言うから余計ややこしくなって直接取材を受けることにした。
記者「では最後に、伊野尾さんと山田さんはどういうご関係ですか?」
伊野尾「恋人です。」
記者「そうなんですね。どちらから告白しましたか?」
山田「たぶん、俺かな?」
伊野尾「たぶんじゃないでしょ。こいつ俺が獣人だって分かったとき、周りに言わない代わりに付き合えとか言ってきましたからね。」
山田「ちょ、」
記者「本当なんですか?」
ほぼストーカーだった黒歴史、、
でもまぁ誤魔化すわけにはいかないよな、
山田「まぁ、はい。デビュー当時からいのちゃんが好きで、近づけるチャンスだと思って思わず、」
記者「本当にお好きなんですね。伊野尾さんは?」
伊野尾「告白された時はとにかく意味が分からなくて、何よりも獣人だってバレたことの方が俺からすると問題だったので、あんまり恋人としては見てなかったですね。」
記者「なるほど。では気持ちが変わったきっかけなどは?」
伊野尾「獣人の本能と、山田の優しさ、、ですかね。急に大きなきっかけがあったわけでは無いです。」
記者「山田さんの優しさというのは具体的に?」
伊野尾「そうですね、、一般的に言う体調を心配してくれるとかもそうですし、なんか異常に俺のことを好きなところですかね。」
記者「と言いますと?」
伊野尾「俺のことを好きだから、いっぱい俺のことを助けてくれるけど、過干渉過ぎないんですよね。やりすぎたら俺が嫌うって分かってるから、余計なことはしないんですよ。その優しさが俺は好きですね。」
山田「それ喜んで良いんだよね?」
伊野尾「たぶん。」
相変わらずテキトーだな。でもそんな君が好き。
fin.
終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←29.
154人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:百折不撓(ひゃくせつふとう) | 作成日時:2024年1月12日 18時