結婚 15 ページ15
「はい、実行委員は前に出て来て下さい！ま、2人しかいないけど、」
「え？！」
ふ、2人しかいないの？！
席を立ったのは、私と
「あれ？Aも？」
山田くんだった。
はい、これはくるぞ。
女子の冷たい目線。
なんで山田くんなの？よりにもよって！！
「よろしくな！」
「う、うん。」
「じゃあ、あとは二人に任せるね！よろしく！」
先生は丸投げだし、、
女子生徒はうかない顔してるし、
男子は興味無さげだし、
なんなの？このクラス。
全然まとまってないじゃん！
「A、まず進めよ？みんなには聞こえてないけど、俺には聞こえるくらいの声で独り言いってるよ？」
「へ？え？！本当に？ごめん。じゃあ、進めようか」
山田くんが黒板にかいて、私が進行する。
今のところ候補にでたのが
メイド喫茶
お化け屋敷
コスプレ写真館
劇
などなど
今日はこれだけ決めて終わることにした。
放課後、私は１人机で考えた。
多くの案を取り入れた方がいいと思ったから、
ありきたりにならないように、
なるべく新鮮になるように、
私が提案してみんなに意見をもらった方が先に進むかもしれない。
そう思いながら作業を続けた。
時間なんか気にせずに。
「A、？なにしてんの？帰るよ？」
「あ、大貴。今文化祭のやつ決めてんの！」
「A頑張ってるね。実行委員にでもなっちゃったとか？」
「…そのとおりでございます。任されたんだからちゃんとやりとげたいなって思って、」
大貴の表情が緩み、私に後ろからハグした。
そして、耳元で
「無理すんなよ？…あー、でも頑張ってるAも好きだから、どうもいえないかも。」
大貴の吐息が妙にくすぐったくて、ドキドキした。
「今日は、疲れただろ？…家に帰ろ？」
「うん。そうだね、」
荷物をバッグにいれると、私のバッグをひょいと持ち上げた。
「え？」
「ん？なにしてんだよ、いくぞ！」
そういうさりげない優しさも好き。
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作者名：夢 x他1人 | 作成日時：2017年11月20日 23時
