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29 先生 ページ29

.



今度は私が､教室の扉を閉めた｡



｢先生への､チョコなんです｣



｢･･･は?｣



先生は目を丸くして､紙袋を見た｡



｢ほ､本命･･･だけど｡

受け取って､貰えますか?｣



先生の返答が､ただただ怖かった｡



怖くて怖くて､



私はスカートの裾をぎゅっと握っていた｡



｢･･･マジか｣



先生は､一歩私に近付いた｡



そして私の手を取ると､



指を絡めた｡



｢凄く嬉しいんだけど､どうすればいい?｣



私の目から､熱いものが溢れた｡



.

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作者名：岩里 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chisaco17/  
作成日時：2015年6月14日 5時

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