坂道病院 小児科！2

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1時間後、医局で今後の治療方針に頭を悩ませているとPHSが音を立てる。

土生「はい、小児科の土生です。」
小林「Aが暴れてる！すぐ来て！」


病室ではAが暴れていた。
他の子達が避難済みなのを確認して私も病室に入る。
Aのベッド周りの床にはぬいぐるみや教科書などが散らばっていた。

Aは完全に錯乱していて、大声で泣きながら自分の体を引っ掻いている。それをこばがなんとかやめさせようとしているのが目に入った。

土生「ごめん、Aおまたせ！どうしたー？どっか辛い？」




原因は聞かなくても分かってる。
ストレス溜まるよね……。

私はAを抱き上げた。その時にやっと私の存在を認識したのか、それとも急に抱き上げられてびっくりしたのか、一瞬Aが泣き止む。

土生「いっぱいいっぱいになっちゃったんだよね。辛いね…。」
並木「もうどうしたらいいかわかんない…！」
土生「そうだよね。でもねAはもう十分頑張ってるよ。ほんとにたくさん頑張ってるよ。」
小林「うん、私もずっと見てる。頑張ってるね。」


土生「あともう少しで楽になると思う。だからさ、もう1回先生にチャンスをくれる？」





分かった。と頷くA。
辛い選択をさせている自覚はある。


さぁ、頑張らないと。

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