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Jesse side
「ほくちゃん他に見たいものある？」
「もう十分だよ。」
北斗の行きつけの少し大きめの古着屋さん。
カゴいっぱいに選んだ洋服たち。
俺の服も北斗に選んでもらっちゃった。
「じゃあレジ行こっか」
「ん、俺その間にトイレ行ってきていい？」
「分かった。行っといで」
「ジェシーのも一緒に俺のカードで払っといて？」
「いーの？」
「うん、いろいろお礼。」
「ありがとっほくちゃん」
お言葉に甘えてここの支払いは北斗に奢ってもらうことにして、会計を済ませた。
かった袋を持って、お店のトイレに向かう。
レジも並んでたから結構な時間が経ったけど北斗はまだトイレにいるようだ。
「北斗？大丈夫？」
ｺﾝｺﾝｯと扉をノックした。
「…ジェシー、助けてっ…」
聞こえてきたのはか細い声。
「北斗！？北斗！！どうした？？」
「…起きれないっ…転んで、」
「っ！ちょっと待ってね？大丈夫。開けてもらうから！」
一目散に店員さんに声をかけて、外から解錠出来る道具を使ってトイレのドアを開けてもらった。
「すいません、ありがとうございます。もう大丈夫です。」
人に見られるのも北斗が嫌だろうから、お礼を言って店員さんには戻ってもらって、北斗に駆け寄った。
床に倒れ込んでいて、腕を下敷きに転んじゃったみたいで、自力で身体を起こすことが出来なかったらしい。
「北斗、もう大丈夫。怖かったでしょ…」
起き上がらせて車椅子に乗せてあげて、抱きしめた。
「…ごめんっジェシーっ…ｸﾞｽｯ…トイレ終わってっ…車椅子に戻ろうと立ち上がったらねっ…手すり上手く掴めなくてっ…そのまま倒れちゃってっ…ｸﾞｽｯ…」
「ほくちゃんが謝ることないよ。…どっか打ったりしてない？痛いところとかない？」
「…ん、へーき。…ｸﾞｽｯ…転ぶようなことじゃ無かったのにな、…ふふっ…」
自嘲するように笑うから、更に抱きしめる力を強めた。
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作者名：じんべえ
| 作成日時：2020年2月19日 22時
