弱視 / 青 ページ8
兄弟設定
弱視を抱える社会人 兄の樹
大学生の弟 慎太郎
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Juri side
いつものように目覚ましの音で起きて、洗顔を済ませて朝飯。
感覚を頼りにお皿にグラノーラとミルクを注いで、出来上がり。
俺が家でする料理なんて、これぐらい。
料理は大の苦手なんだ。
理由は俺の目が極端に悪いということ。
子供の頃から弱視だと言われていたけど、
大人になるにつれて段々と症状は重くなっていって。
今では健常者の3割くらいの視野しか残っていないし、そのわずかな世界も視力が低く酷くぼやけている。
まぁある程度のことは自分でこなせるし、
仕事も安定した職につけてはいる。
ただ料理だけは、どうにも苦手で、
2人で暮らしている弟に任せっきり。
料理以外の部分でも弟に助けられてる部分は大きいんだ。
そのかわり、この部屋の家賃払ってるのは俺なんだけどね、笑
弟は学生で俺は社会人だし当たり前のことだけど。
朝の時間はそれぞれバラバラだから、一人でダイニングテーブルに座ってグラノーラを食べ進める。
しばらくするとガタガタと物音が聞こえてきて、そろそろ起きたのかな、なんて。
目が効かない分、耳は敏感になるもんなんだよ。
「ふぁ〜あ。ん、樹おはよ〜」
あくびをしながらリビングにやってきた様子。
兄のことを呼び捨てで呼ぶような生意気な奴だけど、どこか可愛げがあって憎めないんだ笑
「おはよ慎太郎」
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作者名：じんべえ
| 作成日時：2019年11月24日 9時
