62.赤い薔薇。 ページ15
エースくんに連れられて部活見学に行ってから数日経った。
僕はエースくんとも顔を合わせるのが気まずく感じていたがエースくんは気にしていないようだったので僕も気にするのをやめた。
いつの間にかデュースくんも部活を始めていたようで、授業が終わるとみんなと別れてひとりになる。
方向音痴な僕だったが教室と寮には行けるようになっていた。
ひとりでメインストリートを歩いていると見覚えのある後ろ姿を見つけて僕は駆け寄る。
A「ケイトさん、トレイさん、こんにちは」
僕の声に2人は立ち止まり、振り返った。
ｹｲﾄ「あ、Aちゃんだ。久しぶり」
ﾄﾚｲ「あいつらから話はよく聞いていたぞ。体が元に戻ってよかったな」
ケイトさんは僕の姿を確認すると手を振り明るい笑顔を向けた。
いったいエースくんとデュースくんはトレイさんにどんな話をしていたんだろう。
ﾘﾄﾞﾙ「キミが噂のAくんかい？」
ケイトさんとトレイさんの間から赤い髪の小柄な男の子が顔を覗かせた。
僕よりも小さいけど、先輩だろうなと思う。
このまま見下すように話すのは失礼だと思ったので僕は片膝立ちをするようにしゃがみ、目線を合わせた。
A「どんな噂があるのかはわからないですけど…。1年生のA・スクアーロです。えっと…」
ﾘﾄﾞﾙ「ボクはハーツラビュル寮の寮長をしている、リドル・ローズハートだ」
小柄でかわいいなんて思ってしまった自分を後悔した。
この人、寮長じゃないか！
言われてみれば式典とかで顔を見たことがある。
僕はリドルさんが差し出してくれた手を少し震える手で握った。
A「あの、エースくんとデュースくんがご迷惑をおかけしました」
握手を交わしながら、リドル寮長の表情を盗み見る。
リドル寮長は驚いたように目を見開いていたがすぐに元の表情に戻った。
ﾘﾄﾞﾙ「驚いた。本当に礼儀正しいんだね。あの2人とは大違いだ」
ｹｲﾄ「だよねー！けーくんもびっくりだよ」
リドル寮長の言葉にケイトさんが笑いながら同調した。
僕にとっては普通なんだけど…。
ﾘﾄﾞﾙ「一応、彼らには感謝してる…まぁ、こんなこと言ったら調子にのるのは目に見えているから言わないけど」
リドル寮長は握手していた手を離すと恥ずかしそうに僕から顔をそらして小さな声で呟いた。
ﾄﾚｲ「リドルは素直じゃないな」
ﾘﾄﾞﾙ「うるさい」
寂しかった放課後が楽しくなりそうだ。
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なすてん(プロフ) - ムクロさん» コメントありがとうございます！ストレートなお言葉ありがたいし、嬉しいです(´;ω;`)もっと好きになってもらえるように頑張ります！ (2020年6月28日 23時) (
レス) id: 7c2e5224a1 (このIDを非表示/違反報告)
ムクロ(プロフ) - 好きです((( (2020年6月24日 14時) (レス) id: 1f680d1d0e (このIDを非表示/違反報告)
なすてん(プロフ) - 可憐さん» コメントありがとうございます！エースくんにはわりと健全な男子高校生してもらいたい欲望であんな感じになってますw間違いなく素敵な彼氏になってくれます！w最後までお付き合いいただけると嬉しいです(＞＜)よろしくお願いします！ (2020年5月22日 22時) (レス) id: 7c2e5224a1 (このIDを非表示/違反報告)
可憐 - 彼氏力高過ぎる、エースくんめちゃくちゃ好きです、、、、ずっとみます！更新頑張ってください！ (2020年5月21日 1時) (レス) id: aaa6925eed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なすてん | 作成日時：2020年5月14日 17時
