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you side
「迎えに来た」
目の前には、玄関前に仁王立ちをするグルさん。
余命を明かした翌日、私が仕事で出勤しようとするとなんか居た。
…ちなみに、私は今日退職届を出そうとしている。
余命宣告されたのはもちろん病気だ。手術しても治るのは難しいらしい。
なら、退職して実況者としての活動時間を増やそうと思いついた。
『…グルさんも仕事あったはずやけど』
「既に連絡はしてある。遅れる、とな」
『…何しに来たん』
「途中で具合が悪くなったらやばいだろ。お前の会社まで送る」
グルさんは、言うてAの会社まで一緒に行くだけなんだがな…と笑う。
彼には、病気だと既に言ってある。
それが彼を過保護にしたのかどうかは知らんけど
『ああ、そっか。ちなみに私、今日退職届出すから…もうその過保護要らんで』
「と言っても引き継ぎせんとあかんやろ。仕事行く日は絶対ついて行く」
『……あっそ』
こうなったら絶対に引かないのがグルさんだ。
今日に至ってはもう来てしまったし、お言葉に甘えよう。
…と、私達は雑談しながら出勤するのだった。
ーーー
「そういえば、昨日は急すぎて抜けてたんだが…A、手術とかしないのか？」
『成功すんのは難しいらしいからな』
「…入院すらもしないのか」
『せえへんって。今までも毎日投稿してたやろ？
まあ、検査入院で投稿出来ひんかった日もあるけど』
電車を降り、歩きで会社まで向かっている時。
私は、グルさんの質問攻めに答えていた。
「…重度の病気なら入院はせんとあかんやろ。なんで今ここに居られるんだ」
『それは…まあ、ぶっちゃけ我儘言ったね』
私は、先生に入院を勧められても断った。
先生は何とかして入院させたかったみたいだが。
「…何故断る。少しでも良い、長く生きてはくれないのか」
『だって、人生最後って時に体中色んなとこ治療したまま眠るのと、活動して、後悔がなくなってから眠るの、
どっちが私が望んでることか、明白やろ？』
「…そうだな。それは同意見かもしれないが」
せやろ？と、私は悪戯っぽく笑う。
それに、グルさんは半分諦めたような顔をして、
「…今までは、そんな奴ほっといた方がそいつの幸せにもなるし、こちら側も面倒な事にならないのに、なんて思っていたが。
実際こちら側になってみると、迷惑とも思わなければそいつに生きて欲しいと思うもんなんだな」
…と、呟いていた。
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クルーズトリパノソーマ(プロフ) - 久しぶりに思い出して見にきました。いつ見ても涙腺が崩壊してしまう…とても大好きな作品です！素敵な作品をありがとうございます。 (2022年12月30日 1時) (
レス) @page33 id: 374ec1f9c5 (このIDを非表示/違反報告)
んやも(プロフ) - koisiguさん» ありがとうございます！そう言って頂けて本当に嬉しいです… (2021年4月23日 17時) (レス) id: 814ae4dc69 (このIDを非表示/違反報告)
koisigu(プロフ) - 何度見ても泣ける。ほんま、大好きです。神作をどうもありがとう！！ (2021年4月22日 23時) (レス) id: 68d0be93a8 (このIDを非表示/違反報告)
んやも(プロフ) - ミュウのぬいぐるみさん» ありがとうございます！沢山のお褒めの言葉を頂けて本当に嬉しいです。 (2021年3月22日 16時) (レス) id: 814ae4dc69 (このIDを非表示/違反報告)
ミュウのぬいぐるみ - 流石に涙無しでは見れませんね。素敵な作品をありがとうございました。 (2021年3月22日 16時) (レス) id: b82930c744 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：んやも | 作成日時：2020年6月22日 22時
