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街道を全速力で走る。
朝早く来るから今日は残業なし、と言った部長の言葉に多少引っ掛かったが、あそこへ行けるから良しとしよう。
風が強く頬に当たる。
段々と体が冷え、少し肌が痛くなるのも、気にせず走って、ようやく止まる。
そして、目の前のドアをゆっくりと押した。
少し古くさいような匂い、数日ぶりの匂いを思い切り吸って、ゆっくりと吐き出していく。
視線を上げると、見慣れた多くの本がところ狭しと並べられていた。
背表紙の文字が掠れていたり、まだ誰も触ったことがないのか綺麗過ぎる本など、種類だけでなく年代すら様々だった。
唯一、共通していることと言えば、早く手にとってほしそうに、キラキラと輝く宝物のように見えていることだ。…あくまで私の目に、だが。
音をたてないように、そっとドアを押して、外の世界を遮断した。
この図書館は、たくさんの主人公達、たくさんの考えが生きる世界。私は、その世界に足を踏み入れるのが、大好きだ。
ここまで多くの本が揃っていて、多くの世界が広がっているというのに、いつも私以外に来館者はいない。
静かなだけ、より一層世界に深く踏み込むことができるが、同じような考えの者が少ないのが非常に残念だ。
だからといって、全くいないわけでもない。例えば…、
?「Aさん!」
貸し出しカウンターから聞こえた声。…私がここに来る、もうひとつの理由だ。
私はそちらへ視線を向ける。
そこには、色素の薄い瞳をこちらへ向け、嬉しそうに微笑んでいる、ここの司書の姿があった。
彼の真似をするように、私も微笑む。そして、彼へ応えた。
『すいません。最近仕事で忙しくて…。今日はたくさん話しましょう、エーミールさん。』
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こすもす姫 - 志麻セン寄りのcrewさん» 一気にお読みになられたのですか!?スゴいですね!面白いだなんて…ありがとうございます!!続編…少々お待ちを。 (2019年6月8日 11時) (
レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
志麻セン寄りのcrew - とっても面白いので一気に読んでしまいました！続編心から待ってます！(？)更新頑張ってください！ (2019年6月7日 22時) (レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
こすもす姫 - ぐとさん» お優しいお言葉!!!嬉しいですありがとうございます。無理しない程度、ですね!了解です!お心遣い感謝いたします!代わりといっては何ですが、コメント返しは24時間経つ前に確実にいたしますので…! (2019年5月31日 20時) (レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
ぐと(プロフ) - 大丈夫ですよ！此方は見させてもらっている身ですし、何より気侭にやって行って欲しいなと思っていたので！無理は禁物！です！ (2019年5月31日 12時) (レス) id: 8d62b8c277 (このIDを非表示/違反報告)
こすもす姫 - 珈琲まめさん» ﾜｱｱｱｲ!!!!何時もありがとうございます!!!!赤いマフラーの彼、ですか…。んふふ、なんと言ったんでしょうね?ふふふふふ…。 (2019年5月9日 18時) (レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
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