ツナマヨ〜。 ページ8
寮には食堂があって、昼間は食堂にスタッフが派遣されてその人達が作った料理を食べれるんだけど、昼以外はセルフサービス的な感じで各々好きなもの(材料も食器もあるもん勝手に使っていい、少人数だし、そういうの許されそうだなって)作って食べてたらいいなって話。(長い)
時計が深夜1時を指した頃、食堂のキッチンに電気が付けられた
その正体は虎杖
虎杖は任務帰りでお腹を空かせてしまったのだ
以前、夜食用に冷凍庫に入れていたご飯を取り出して電子レンジに放り込む
その間に料理に使う材料を切ったり焼いたりしていく
｢悠仁。｣
｢うわっ！！｣
不意に後ろからかけられた声に驚く虎杖
そんな虎杖の反応に声の主は小さく肩を揺らした
｢…A、か。びっくりしたぁ…。｣
｢突然だったよね、ごめん、悠仁。｣
｢んや、俺もちょっと驚き過ぎたわ、ごめん。｣
｢んーん、大丈夫。｣
｢Aは？どったの。
俺と同じく腹減り？｣
｢喉渇いちゃって。
悠仁、何作ってるの？｣
虎杖のすぐ傍に寄って手元を覗き込む
｢…チャーハン？｣
｢そ、正解。｣
｢へぇー。
あ、悠仁の分のお水も入れとくね。｣
｢お、サンキュー！｣
｢向こうの電気付けてくる。｣
｢おう！
暗いから足元気を付けろよー。｣
｢うん。｣
スマホを忘れたAはライトを使う事も出来ず、窓から入ってくる月の光を頼りに電気のスイッチまで歩く
漸くそこに辿り着いて、スイッチをONに
突然の人工の光に一瞬目を細めるけれど、すぐに慣れてキッチンに戻る
冷蔵庫から水を取り出し、虎杖専用の、A専用のマグカップにそれぞれ水を注いだ
そして、それを持ってキッチン近くの席に座った
タイミングの良い事に、虎杖も丁度チャーハンを作り終えた様だった
ほかほかのチャーハンを手にAが座っている席に向かう
｢Aも食う？
一応Aの分の小皿と箸用意したけど。｣
｢私はいいよ、遠慮しとく。｣
｢そっか！｣
｢お気遣いありがとね。｣
｢おう！｣
いただきまーす！と食べ始める虎杖
Aは頬杖を付いて虎杖をじっと見る
｢美味しそう。
今が夜じゃなかったら食べてたのに。｣
｢ふははっ。
今度また作ってやっから。｣
｢ほんと？約束ね。｣
｢約束なー。｣
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作者名：ふ。 | 作成日時：2021年2月13日 20時
