はしゃいだバカが1番偉い。連載短編集 season3 (ページ5)

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デートwithリードⅢ　家勉強編3 ページ5

「んーかわいいなあと思って。

Aちゃんて妹タイプだよね、

構いたくなる」

リードは撫でた手を離しこたつテーブルに頬をつけAを見上げる。

するとAがまた真顔で首を振る。

『リード君が弟だよ』

「えっ！てかまたこの流れ！？

それに2人目だよそう言うの！」

『リード君かわいいもん』

「ええ！嬉しいけど、Aちゃんが妹だよ！」

ふるふる

ふるふる

2人交互に首を振る。

そして同時におかしくなり笑い合った。

--

「僕そんな頼りないかな〜」

『え？』

少し勉強が進み始めるとぽそっと問う。

「あ、口に出てた？」

『ふふ、うん。

そうだなぁリード君はかわいいし、、、』

弟らしさを列挙しようとすると

アクアケースの夜のリードがフラッシュバックした。

素直で強引なリードに翻弄された日だ。

若王の時はもちろんカッコよかったし

人への興味は薄そうだが

周りを傷つけることもしない

なんなら調整役に回ることが多そうだ。

《私リード君のことすごい見てるな》

Aの頬が赤らむ。

「Aちゃん？」

『あっ、えっと、でも、

頼のもしく感じちゃってるとこ、あるかな』

パァッとリードの表情が明るくなる。

「ホント！？そっかぁ、へへ、そっかぁ」

《こういうとこかわいいけどな》

くるくる変わる表情に破顔してしまう。

『さ、勉強頑張ろう』

「おー！あ、飲み物なくなったから持ってくるね」

『ありがとう』

こたつから出た寒さにぶるっと身震いしてドアを開けると

そこには姉、シャッキーが立っていた。

「!?」

バンッ！とドアを閉める。

「！？、！？」

『？』

(なんで！いつから！？

ていうかこえーよ！

普通にこえーよ！)

チラッと時計を見ると帰っていてもおかしくない時間だがそもそもなぜここに。

ノブが回らない様にガッチリ掴んでいるドアからノック音が聞こえる。

(ひえぇっ)

『リードくん？どなたか来てるんじゃない？私は気にしないで？』

「いや、その」

シャッキー「リード？

お友達来てるんでしょ？
ジュースとお菓子持ってきたわよ」

(なんっでだよ！！！絶対柄じゃないだろ！からかう気満々じゃん)

『リード君、お姉さん？開けなきゃ』

ガッチリ握ったはずのドアノブが

ゆーっくり回りはじめる。

(どんだけ馬鹿力！もうホラーだわ！)

そのままドアが空いた。