はしゃいだバカが1番偉い。連載短編集 season3 (ページ32)

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屈強な金獅子と虚弱な姉獅子3 ページ32

『ええ、大迫力で感動したもの』

サ「そうだろう！魔王に興味があるのか？」

『そうね、読書も好きだから色々読む内に
カッコいいなぁって思う様になったの』

サ「分かるぞ！どの魔王が好きだ？」
『えーとね』

魔王トークが盛り上がる中ダリが戻って来た。

ダ「あ、Aちゃん目覚ました？
ダメだろ無理しちゃ」

『ダリ先生！お騒がせしてすみません』

ダ「無事ならいいんだよ。どう？帰れるかい？」

『はい！もう平気です』

ダ「そうか、良かった
サブノック君もありがとう、助かったよ
僕は会議に戻るから、落ち着いたら帰っていいからね」

そう言って去って行った。

『思わず話し込んじゃったけど
本当にありがとうございました。お礼は必ずするわ』

サ「礼が欲しくて助けた訳ではない

人助けはカッコいいからしたまでよ」

『まあ！本当にカッコいいのね』

「ハハハ！だろう？
帰りは送ろう、また倒れてはまずい。
本を返すから師団室まで付き合ってくれるか」

『え、いいよ

あんなに速く飛べないの』

「構わん。合わせる。女史には危ない時間だ」

『あ、ありがとう』

本を戻し師団室を出ると
魔開師団室からジャズが出てきた。

ジャズ「あれ

A先輩とサブロ？どういう組合わせ？」

『またへばちゃって、介抱というか、介護というか』

サ「ぬ？」

ジ「大丈夫っすか。無理はよくないっすよ
俺、頼ってくれたら嬉しいタイプですよ」
『ふふっ、ありがとう、迷惑かけて申し訳ないよ』
ジ「いつも魔術で倍の迷惑かけてるのこっちなんで」
『あははっ、そんな風に思ったことないよ！』
ジ「俺も他の子も思ってないですから！
じゃあ、サブロも明日な」
『バイバーイ』

サ「うむ」

『いい子だよねーアンドロ君』
サ「そうだな、いい奴だ
･･･我々も帰るか」

のんびり飛びながら帰ると夜風が気持ちいい。

サ「ヌシは保護が必要なのか？」

『えっ？』

サ「無理するなと言われていたが

過保護な程だと感じてな」

『あ〜お恥ずかしながら体力がびっくりするくらいなくてね

教室移動の階段も1年生の間中かけて慣れたくらい
ダリ先生やアンドロ君には師団で頼ってばかりなの』

サ「相当だと言うのは伝わったが
2人は迷惑そうではなかった

慕われているのだな」

『みんな優しいのよ。私は恵まれてる

でも私より小柄な後輩の女の子にも甘えてしまって申し訳なくて

それで体力つけようと思って！』

サ「おお！」