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体調を崩したら カルエゴ編2 ページ27

「寝ていたんだろう」
『どうかな、覚えてない』
「・・・今日何か飲み食いしたか?」
『してないはずです』
「ご両親は?」
『昨日からしばらく出張』
「この状態を連絡してないのか?」
『うん』
「それを早く言え!」

『先生だから話したの!親に言わないでね!
1人で留守番くらいできるんだから!』





(子供か)




(いや、子供か)




カルエゴは頭を抱えたが持ち直し、長いため息をつく


「分かった。いいか、すぐそこに行く
少しは歩けるか?」

『えっ家に来るの?恥ずかしいけど嬉しい!
どうしよう、すぐ着く?着替えるから待っ』

「いらん!

今いる部屋の窓の鍵を開けろ

開けたか?」

『うん、玄関も?』

「ダメだ

ス魔ホへの連絡とチャイムがセットで聞こえたら開けろ

繰り返せ」

『玄関は今開けちゃダメ
チャイムとス魔ホで開ける』

「そうだ

それまでは布団に入ってろ

入ったか」

『入った!』
「では一度電話を切るぞ」
『えっ、やだ声聞きたい!』

「〜っ!

すぐに行くから待ちなさい
できるな」

『・・・はぁい』
「いい子だ」

電話を切り再びため息をつく

「・・・疲れた」


熱でおかしくなってるのだとは気づいた
Aは手のかからない生徒だ


それがこうも振り回されるとは


「・・・」


今は時間がないと切り替え、生徒の名簿に手を伸ばす


約束は破るが親へ一報を入れ入室の許可を請う
急遽戻るとのことだがかなりの遠方でカルエゴに何卒頼むとの回答だった

Aから口止めされた旨も伝え配慮を依頼し
彼女の元へ向かった



家の前に着くと魔インを送りインターホンを押す

体調不良者だ、動きは遅いだろう

もう一度押す

失礼ながら広い家ではない


寝ただろうか、魔インを確認する
既読はついていた


舌打ちをしてすぐに羽を広げ各窓を覗き飛んで行く



ベッドの上でくの字に倒れこんでいるAを見つけ
鍵を開けさせた窓から入室し抱き起こす


予想より体が熱い


『せんせ、玄関ごめ』
「喋るな、もう大丈っ」

ぎゅーっ



Aがすがる様に抱きついてきた



一瞬硬直するが深呼吸して背中をよしよしと撫でると汗もひどいことに気づく


額にはりついた前髪をきれいに避けてやる


抱え直し、スージーからタンブラーに分けてもらった解熱の薬湯を飲ませようとする


「ゆっくり傾けるから飲『これ先生のタンブラー?』

・・・?ああ」


急にハッキリ話す



意図が分からないが大人しくしているので飲ませた

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作者名:ジア | 作成日時:2022年6月30日 18時

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