魔開師団の諸事情II アリス編6 ページ24
ガ「おー早いなA、おいで」
ガルゥがソファをつめて隣に呼ぶ。
『はい！』
駆け寄るとジャズで見えなかった位置にアリスが座っていた。
『アズ君！どうしたの』
「会えたな
元気か？
団長にお願いがあって」
『うん、元気
お願い？団長に？アズ君が？』
ソファに座りガルゥを見る。
ガ「いやそういう日もあんのよ
ていうか魔具研再開の推薦出したの俺だからね？」
ジ「俺たちロイヤルワンに教室移動したくて
団長の情報が欲しいんだよ」
ジ(もうアスモデウスとAちゃん会わせることないと思ったのに！)
『すごい面白そう！団長早く渡して下さい！』
ガ「先輩使い荒いな。
ま、可愛い後輩の頼みだ、渡すよ。
それにすごーい交渉材料持ってきたんだアスモデウスが」
『なんですか？』
ガ「ホントにくれるのか？
良質の炎、定期的に？
Aちゃん以外、あんな嫌がってたのに」
『団長はなりふり構わず頼むから』
ア「はい。入間様のためなので」
ガ「入間君すげぇな」
ジ「ね、すげぇんですよ」
ア「Aも何かあれば呼べ
炎でも背が届かないときでも
もう倒れるなよ」
『えっ、ありがとう』
ガ・ジ「すげぇな」
情報を受け取るとアリスが席を立ち、その後をジャズも追った。
Aがジャズに駆け寄り上着の裾を引く。
ジ「ん？どした？」
『やっぱジャズ君たちやることがすごいね！応援するよ、早く戻って楽しい話聞かせてね』
ジャズは きゅん とした。
彼女にとって「戻って」くるのはアリスではなく自分だけなんだと。
ジ「うん、応援して。頑張る」
返事を残しアリスを追う。
ジ(これ、俺、嫉妬してたってことよなぁ)
ア「おい貴様」
ぼんやりしていると急に振り向いたアリスにぶつかりそうになり慌てて足を止めた。
ア「Aが好きなのか」
ジ「えっ？
滅多にない話かけるセリフそれ！？」
ア「・・・」
ジ「ホントに用件意外反応しないね
あー
別に
師団の仲間だよ
ほっとけないとこはあるけどさ」
ア「･･･ならば当面はダリ先生とガルゥ団長だけ気をつければいい訳だな」
そう言ってまたカツカツと音を立て歩きだす。
ジャズは立ちどまったまま。
ジ「は？」
ジ(はあぁぁあ？
なんでクセ強いのばっかAちゃんに群がるんだ！
ホントほっとけねぇわ！)
一呼吸おいて天井を見上げる。
ジ「・・・俺ってクセ強いかな」
スキ魔へ続く
スキ魔 魔開師団の諸事情II アリス編 完→←魔開師団の諸事情II アリス編5
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作者名：ジア | 作成日時：2022年6月30日 18時
