魔開師団の諸事情II アリス編5 ページ23
Aは念願の写真を手にした。
ダリが意地を見せただけあり、みんないい顔で撮れている。
眺めニヤけているとジャズが覗き込んできた。
ジ「いいじゃん？気に入った？」
『うんっ、師団の魔インに送るね』
ア「良かったな」
『ありがとう、アズ君。えっと、設定こうだよね』
ア「ん？ああ、そうだ。違う次はそうではない」
反対側からアリスが覗きこみス魔ホの使い方を教えている。
ジ「・・・」
ジ「アズアズっ」
ア「あ゛？」
ジ「いやいやいや、落差すごいな
感情の仕組みを教えてよ」
『あ、できた！アズ君のおかげ！』
ア「満足いったか？」
ジ「いや俺も師団一緒じゃん、処刑玉砲もやったじゃん！」
『アズ君にも送っていい？』
ア「ああ」
ジ「魔インも知ってんの？」
『送った！』
ジ「Aちゃんも全スルーじゃん」
そんなこんなでAと(少しジャズとも)打ち解けた頃に
アリスはシネルを検挙し
承認を得て魔具研究師団へと戻って行った。
ジ「やっと居なくなった」
『寂しくなったね』
ジ「いや、落ち着くわ」
『仲良くしたがってたじゃない
クラスで話す様になった？』
ジ「まあ少しずつ入間君とクラリンのおかげで和には入ってるよ」
『ふふ、入間軍大好きだもんね、アズ君』
ジ「俺の名前呼ぶのは時間かかったのに」
『だからタイミング逃さない様にしてるの！言わないでっ」
ジ(これ以上、対抗馬が出来たら捌ききれん)
しばらくジャズにとって平穏が続いた。
そんなある日、彼はAの教室を尋ねた。
大人っぽいと人気の彼に女生徒が注目する。
ジ「今日から3日間、クラスの都合で師団休むわ」
『アブノーマルの？何か出来ることあったら言ってね』
ジ「さんきゅ、Aちゃんも言って
俺にね、俺に！」
『わっ団長じゃないんだから』
ジャズがニッと笑ってAを撫で帰っていった。
『クラスか、アズ君にも応援魔イン送っておこう』
放課後1人で師団室に向かう途中、アリスからの返事に気づく。
《アズ君から「今日会えるかも」って来たけど
･･･ジャズ君は来ないのにどうしたんだろ》
師団室の部屋を開けるとソファの裏に立つジャズの後ろ姿が目についた。
対面のソファには団長が座って何か話している。
《ジャズ君！》
会える思っていなかったので嬉しく感じる。
音に気がついたジャズが振り向き、Aだと分かるとヒラヒラ手を振った。
団長もこちらに気づく。
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作者名：ジア | 作成日時：2022年6月30日 18時
