魔開師団の諸事情II アリス編2 ページ20
ア「問題ない、そちらもか？」
『うん。
よかった〜団長に怒られるとこだった』
ア「お前に怒る様には見えないが」
《会話続けてくれた！》
『あ、そうだね！
後輩には優しい人だから、アスモデウス君も頼るといいよ！せっかく同じ師団になった縁だし』
アリスは返事をせず残りのAの荷物を片付けた。
『あ、ありがとね』
《会話はたまたまだった！》
アリスが自分の片付けに戻る。
お礼に手伝おうとすると、目線の高さの棚にAのではないス魔ホが置いてある。
『このス魔ホ、アスモデウス君の？』
ア「む？ああ、そうだすまない」
そう言いながら手渡そうとした瞬間
ピロン
何かの通知が来てどうしてもAが見える位置で画面が明るくなった。
『待ち受け、これ、
入間君と、えーとウァラクさん？
だよね』
アリスはバッとス魔ホを奪い取ると何も言わず顔を背ける。
『いいなー！！』
アリスは顔の火照りが治らないうちに聞こえた予期せぬ反応に、少し視線をAに戻す。
そこにはキラキラの視線を飛ばすAがいた。
ア「？」
『設定どうやってやるの？本当に入間君たちが好きなんだね、芸能人とかじゃなくて、待ち受けにする仲のいい人がいるのが羨ましい！』
ア「待て、落ち着け」
『あ、ごめんなさい、勝手に見て』
ア「あ、いやそうじゃなくて・・・
恥ずかしいだろ
できれば誰にも言わないでくれ」
『え？
嫌なら言わないけど、恥ずかしいかな』
ア「それこそ芸能人なら分かるが、クラスメイトを、その」
『入間軍って名前があるくらいの仲良しなんだから恥ずかしくないよ！
団長がジャズ君や私の写真大事にしてくれてたらニヤけちゃう
あ、でも確かにからかいはするかな』
ア「そんなものか」
『そんなものよ』
アリスはス魔ホをポケットにしまい手を差し出した。
『？』
ア「ス魔ホを貸せ
設定したいのだろう」
『いいのっ？
お願いします！苦手なんだース魔ホ』
ア「待受が設定出来んとはなかなかだぞ
どの写真がいいんだ」
『あ・・・』
ア「？」
『師団のみんなとの写真がいいけど
撮ったことない』
ア「・・・やり方だけ教えてやる」
『うん！』
アリスはお前も盗撮してはどうだとは言えず、方法を教えた。
『ありがとう！』
ア「こちらこそ」
『え？』
ア「いや・・・拾ってもらった礼だ」
『どういたしまして！』
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作者名：ジア | 作成日時：2022年6月30日 18時
