未練、想い【五条悟】 (ページ48)

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「じゃあ、行っちゃうよー！
……赫。」

規模は小さめに発動されたそれ。

『いきなり殺す気？でも跳ね返しちゃうもんね。』

全てはイメージから。跳ね返すようにイメージし、そのまま一気に力を込める。

「こっわ！」

『どうよ、いつまでも受けるだけだと思ったら大間違いだけど。』

「降参！何アイス？」

『ハーゲンダッツ！』

「オッケー！じゃ後よろしく。」

そう言われてハッと我に帰る。

「…どーすんだよこれ。」

『やば、』

ゴリゴリに削れたグラウンド。

冷や汗タラリ。

『…どうにかします。』

「まーアイスのために頑張ってくれたし、みんなでやんぞ。」

『…真希ちゃん！やっぱりいい子！』

「よーし、1年はそっち、わたしらはこっちな。
早く終わらした学年からアイス選ぼうぜ。」

「「おー！」」

テキパキとグラウンドの修繕を始めるみんな。

「……随分と楽しそうだね。」

『あ、夏油……』

「どういうことだい、これは。」

『いや、その五条とどっちがアイス買いに行くかって話で……』

笑ってるけど冷ややかな目をする夏油。

「バカだね。手伝うよ。」

『……私のアイス夏油にあげるよ。』

「で、悟とは上手くいってるの？」

『ちょっと！生徒に聞こえたらどうすんの、』

周りには内緒にしたいという私の意思を尊重してくれて、付き合ってることを知っているのは夏油と硝子だけ。

『…まあ多分夏油が期待してるような事は何もないよ。
一緒に住まないかって話が出てるぐらい。』

「へぇ、住むの？」

『京都で借りてたマンションが再来月で契約終わるし、そろそろ寮だけじゃなくて家探さないとな、とは思ってるけど。』

なんだか自信なくて。と心の中で呟く。

「悟の家だったら部屋も余ってるみたいだし住めば？その方がお互い安心でしょ。少しでも時間取れるよ。」

その辺に転がった小石を蹴り飛ばして空を見た。

『ねぇ、空すごく青い、綺麗じゃない？』

「え？本当だね。」

『……五条の目みたい。』

「…重症だね。」

しばらく片付けて、「買って来たよ〜」と五条が帰ってきた。

それぞれアイスを選んで頬張る。

一緒に住もうかなぁ、なんて。

グラウンドめちゃくちゃにした事については学長からゲンコツ食らった。

*
もう少し生徒と遊んだら五条さんと仲良くします。←