二十七 ページ27
「で、ここには3が入る。ここまで分かったか？」
土井先生のこの質問にははいと答える人とえー…と答える人がいる。
「大丈夫かー？二年の復習問題だぞーこれより難しいのが中間テストにも出るからな！」
えー！無理ー！等のブーイングが飛び交う中、私達は矢羽根で連絡を取り合っていた。
《どうする？天井裏に一匹居るけど》
私が最初にそう言う。
《このクラスには忍たまでも無いのに気配を察知できる様な奴が多いからな…土井先生はそいつらの注意を引き付けているのだろう。その間に私達が排除しろということか。》
と、仙蔵。
《なら急がねぇとな、時間がねぇ》
《てめぇと同じなのは気に食わねぇが…同感だ。》
《何だと！？》
《やんのか！？》
いつも通りの留三郎と文次郎。
《どうする？イケドンで排除するのか？》
《ここではダメだ…もそ》
《そうだね…怪我しないでよ？》
《あの二人は置いとかないとな。》
《話が進まないからね》
《作戦は、トイレに行くふりをしておびき寄せる。というのはどうかな？》
伊作が瞬時に思いついたであろう作戦を言うけれど、これは小平太の意見によって却下された。
《しかし、トイレに行く事を土井先生に言う為にこの騒ぎを止めたらこちらに注意を向ける奴もいるぞ？何も言わずに抜け出した方が良くないか？》
《そうだな、その方がリスクが少ない。》
《仙蔵の言う通り、騒ぎを止めてまでトイレに行く事を言うよりも、何も言わずに言った方がいいと思う。》
《大人数で行くと流石にバレるから、2人ぐらいがいいと思うぞ…》
《そうだな。では、私とAで行くか…いいか？》
《あぁ、排除方法は任せる。》
小平太が行きたがらずに、しかもはい方法まで任せるなんて珍しい。
《それでいい。…そろそろ土井先生の引きつけも持たなくなりそうだし、》
喧嘩している犬猿は放っておき、私と仙蔵が抜け出して侵入者をおびき寄せ、排除する。という形になった。
…さて、
──何処まで楽しませてくれるかな？──
NEXT，
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