食事*69*〜過去編〜 ページ20
「ねぇ、また審神者が殺されたって・・・」
「あの本丸、審神者が殺されるのこれで三度目よ?あんなところに行きたくないわよね・・・・」
万屋に向かっていると、そんな会話が聞こえた。
「(・・・・・ああ、うちのことか)」
僕の本丸は、あまりにも審神者が殺され過ぎていると問題になっているらしい。
中には、刀剣男士が狂っているんじゃないかと噂されているけど・・・・
本当、気持ち悪い。反吐が出るよ。
狂ってるのはお前達人間だろ。何で僕達が悪いみたいになるわけ?
「今回の事件も、“あの二振り”が犯人らしいわよ」
「ああ〜・・・・あそこの鶴丸と大倶利伽羅って、確か人肉しか食べれないって・・・だから審神者を殺しちゃうのかしら。怖いわぁ」
「ねぇ、お姉さんたち」
まるでおばさんのように井戸端会議をしている審神者達に近付く。
審神者達は僕がそこの本丸の大和守安定だとは思ってないのか、顔を赤らめている。
・・・・・はぁ、吐きそう。
「お姉さんたち、さっきから好き勝手言ってるけど・・・・あの二振りのこと何も知らないくせに、知ったような口ぶりで話さないでくれる?あんまりその臭い口で汚い声を発せられてると吐きそうになるんだ」
「え・・・・・?」
困惑している審神者達の耳元で、ドスを効かせた声で囁く。
「いいからさっさと消えてよ。じゃないとその首、落とすよ?」
「ひっ!!」
すっかり怯えてしまった彼女らは、慌てたようにその場から離れた。
・・・・・確かに、あの女審神者を殺したのは鶴丸だ。
だけど大倶利伽羅は関係ないし、人肉なんてもっと関係ない話だ。
・・・鶴丸は少しだけ訳を話してくれた。
大倶利伽羅が夜伽を強制させられていることについて注意したらひどく罵られて・・・
それからの詳しい記憶はあまりない、と。
だけど僕にさえ詳しいことを・・・心情を話さないのは、もう彼が既に希望を捨てたからじゃない
かと思う。
あの女審神者の本性は、僕と鶴丸と大倶利伽羅しか知らなかった。
だからか、他の刀剣は全員鶴丸達を疎ましく、嫌うようになった。
その様子を見て、鶴丸は絶望しちゃったのかも・・・・・。
なら、せめて僕だけでもあの二振りのサポートをしなくちゃ。
僕だけが、あの二振りの痛みを知っているから。
・・・・・・だけど。
そんな僕の決意は、簡単に砕かれることになった。
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にゃ - っぐぅ…なんか辛くなってる…個人的ですがハピエン期待してます…(泣) (2023年2月11日 15時) (レス) @page29 id: eb220bc671 (このIDを非表示/違反報告)
こんるり(プロフ) - おぉぅ……!!辛い展開になっている…… 個人的にはハッピーエンドを期待しています!更新無理しない程度に頑張ってください!! (2020年1月10日 19時) (レス) id: 7bb9678102 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 緑@黒太宰さぁぁん!さん» コメントありがとうございます!更新頑張っていきます!! (2019年6月13日 15時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
緑@黒太宰さぁぁん! - 続編おめでとう御座います!久しぶりに見に来たら2が出ていて驚きました!うわぁぁ!!一兄達の関係や鶴さん、伽羅君続きが気になる…此からも更新頑張って下さい*^_^* (2019年6月8日 18時) (レス) id: a246b0d986 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかづち | 作成日時:2019年6月1日 20時