1番ブースの恋【Yuto T】

Story 39 ページ39

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___土曜日、天気は快晴。


絶好の野球日和、？


休日だからか、高校の子達も結構いる。




「那須先発だって！すごいね！」


『雄登くんエースなんだってね、』




興奮気味の龍我ちゃんが鼻息を荒くする。


ほんとに那須くんに懐いてるね？


それにしても、雄登くん、


頭も良くて、野球も上手いって高スペック過ぎ。


なんで彼女いないんだろ？




「試合始まった……！」




余計なことを考えるのはやめて、グラウンドに立つ、雄登くんを見つめた。




*




9回表、ここで雄登くんがアウトを取れば勝ち。


思わず合わせた両手に力がこもる。


“ ストライク！ ”


審判の声に一々、反応させられ、心臓に悪い。


“ ストライク 、 スリーアウト ”


大きな歓声、試合終了をしらせるアナウンスが鳴る。




「すごい！那須すごい！」


『ね！かっこよかったね！』


「ふふ、それ、本人に言ってあげなよ」




龍我ちゃんの言葉に首を傾げつつも、一列に並んで頭を下げる両チームに拍手を送る。


部活、高校生になってからやってなかったから、すごく眩しい。




「よし、もうちょっとしたら那須のところ、行こっか」


『うん！』




なんて声を掛けよう、おめでとう！かっこよかったね！すごい！


ありきたりな言葉しか、思い浮かばないや。




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