＊１０５話 ページ35
翌日。
私と巴衛と護くんは屋上にいる。
「なんか今日は学校がきれいになった気がするーって、あみちゃんに言われちゃった!私と護くんの結界大活躍だね!」
ほとんど護くんの実力って奴なんだけど。
「で、試験ももう四日目だがその猿はいつ乙比古好みの美猿になるのだ?」
うわっ、それ言います?普通。
「いいじゃん別に。水差さないでよね。それより学校で吸うな」
煙草とか苦手なんだよね。
「――にしても」
平和な一日だと感じる。
「いい天気…」
こんないい天気には決まって不運が存在する。
「ねぇ巴衛、この後帰りにデートしよっか。観覧車乗りに行こうよ」
不運なんて投げ飛ばしたい。
「嫌だ」
「何で?」
「
だよね…そうだよね。
わかってる、わかってるよ。
でも誘いを受けてくれても良かったじゃん。
「そう…だよね。巴衛には人間は守備範囲外だもんね」
守備範囲外なら仕方ないよね。
「いいですよー マモル君と一緒に観覧車乗ってくるから…」
ん?マモル君、何故に肩から降りて…?
「そういうご指名ならこの姿で」
話してる?まじで?
「オレがお供してやんぜ、せいか!」
「まっマモル君―――!?」
まじで!?
「嘘!かわいいっ 小学生サイズ」
「俺がカンランシャってヤツに乗せてやるからよっ」
へへん、ってかわいいなぁ。
「で、カンランシャって何…」
―――ﾄﾞｶｯ
「出しゃばるなサル。聖華は俺とカンランシャに乗りたいと言っている。大人しく猿に収まってろ」
「なにすんのよマモル君に!!巴衛は乗らないんでしょ!」
マモル君が可哀想じゃん。
「大丈夫?マモル君…」
「キキィ」
「というわけで今日は帰り遅いから先帰っててよね」
観覧車に行く前に手当てしないと。
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