【神様はじめました】やはり私の青春ラブコメは間違っている。３【成り代わり】 (ページ13)

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＊９２話ページ13

期待はできない。

期待しちゃだめなんだ。

期待していても、それが違えばそれはただの絶望だ。

だから私は期待しないと決めたんだ。

「聖華、いるのか?」

なんでこのタイミング?

嫌がらせ?

なんで生き物は嫌がらせが好きなの?

なんなの一体。

何どうすればいいの?

刺せばいいの?

誰を?

偽物を?

いや、でも偽物と言えど巴衛だし…。

あああもう!わからん!!

「近いってさっきも言ったわよね、私」

わからないなら原作を壊そうと思う。

「これ以上、偽物につき合ってるほど私も暇じゃない」

それは我慢の限界だった。

「ご名答」

巴衛に化けていたのはどうやら式神だったようだ。

なら刺せばよかった。

「遅――い!気づいていたくせにどうして言わなかったのかしら?」

「さぁ?私だって今では神様やってますけど人間ですから。夢の世界に逃げたかったのですよ」

理由を作るならば、の話なんだけど。

「あらそう…」

呆れてますな、乙比子さん。

「まぁでも気に入ったわ。保留ってことにしてきましょう」

保留?

それってセーフ?アウト?

まぁどちらでも構わないけど。

人生はそこまで楽じゃない。

でも夢の世界であんな夢を見るなんて私も変わったのかもしれない。

夢は所詮幻だけど、それはそれで大切な記憶だ。

そしてそれは理想でもあって願望でもある。

前までそんな願望も理想もなかったのに。

巴衛に出会って、私も変わってしまったのだ。