【APH】 すべては復讐するために 【ヘタリア】

第16話「見てもらおう」 ページ16

ルートがわたしに見てもらわなければならないと言ったその資料。


「これは《豚》の自宅と学校についての情報だ。これは学校の場所。こっちは家までの地図。そしてこれが物的証拠となる《豚》の迷惑行為の数々をコピーしたものだ。」


それをわかりやすいようにいくつものファイルに分類され、特にサイトでの奇行はひとつももらすことなくコピーを取られていた。


《豚》の家の場所を割り出しただけでなく、そこへ行くまでの交通手段や道のり、そこへ行くまでにかかる経費まで詳細に書かれていて、とても普通の人間がすることとは思えない。


いやはや…ネットとは怖いものである。


「それからこれは俺のクラスにいるマシューに頼んで取ってもらたものだ。これを見るかどうかはAの判断に任せる。」

「これは何なの？すいぶんたくさん紙が挟まれてるみたいだけど…。」

「これは、マシューがパソコンのアプリケーションソフトを勝手に起動させてカメラで撮った《豚》の顔写真だ。」


そんな…！


「パソコンには画面の中央上の部分に小さなカメラが付いているだろう？あれをちょっといじって撮ってもらったが、おそらくこれを見たらAは相当ショックを受けるだろう。」


それでも見るか？とルートは言う。


「…Aが見ないなら僕が見る。」

「イース、本当に見るの？」

「ヤツがどんな顔なのか確かめたい。」


イースは、今のわたしにそれを見る勇気がないことを悟ったのかもしれない。


「……やっぱり女だね。」


イースはそのまま教室を出ようとする。


「イース、どこ行くの？」

「なんでそれを聞くの？意味わかんない。」


そしてわたしに再び背を向ける。


「ハガキを出してくるんだよ。町中のポストに投函してやる…」


イース…女の顔写真を持って行ったままだったな。

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