一番星に願う《PotC》 (ページ49)

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あの死の島の出来事から3年が経った。ウィルとエリザベスは船を降りたが、他は相変わらずだ。

最近ジャックの様子がおかしい、何かに怯えるように逃げるようにしている。

「最近ジャックの様子がおかしい。あれは何かから逃げてる」

「そうかい?いつもと同じに見えるけど」

「きっと港で引っ掛けた女に恨まれてるんだ」

航海士同士でたわいない話をしていると、慌てた様子のジャックが駆けてきた。

「すぐにパールを陸に向かわせろ海に出るな」

「ジャック俺たちは海賊だ。海賊やめるつもりか?」

「違う違う俺の気分」

不審に思ったシリウスはリーラの元へ向かった。

「リーラ」

「何だい?」

「何故ジャックはあれほど海を恐れているんだい?」

「ジャックは海の悪霊、デイヴィ・ジョーンズと契約をした。

海底からブラックパールを引き上げてもらい、その13年後には自分が彼の船員として100年間働くって契約さ。今年がその13年後、アイツが自ら行かないからデイヴィ・ジョーンズの放った悪魔がジャックを追いかけてくる」

その悪魔は?、と尋ねるシリウス。

リーラはその形の整った唇を歪めながらこう答えた。

「クラーケンだよ」