美人な彼女なんて【西谷夕】

漢…？ ページ34

日向side


やっと体育祭が終わったと思ったら、次は文化祭に向けての準備。
準備期間はたっぷり1週間あるからいろんなクラスを見回れる時間がいっぱい。
で、今日は田中さんとノヤさんとA先輩のクラスに来ています！



『日向と田中くんごめんね？このグミしかなかった…』


「そんなに気使わなくても！」


「そうだよ笑 俺はこのグミ好きだから全然大丈夫だ！」


『そっか！じゃぁ、準備に戻るから！』



A先輩は小走りでクラスの1人の男子の所へ戻って行った。
2人は何枚もある紙を見て色々話している。



「あ、お前ら来てたのかー！」


「ノヤさん！」


「それよりノヤさんいいのかよー彼女が誰かと話してるぜ？」


「ん？…あぁ、あいつ文化祭の実行委員になったんだよ。んで、あの男子は実行委員のもう1人だ」


「そうなんですね！」



俺はそう言いながら、もう一度A先輩を見るとやっぱりニコニコして彼氏じゃない俺らが見ても可愛いと思う笑顔になっていた。
視線をノヤさんに戻すとA先輩の様子をじぃっーと見ていた。



「…ノヤさん、やっぱり…」


「………」


「コイツ、まさか声掛けたの気づいてないのか？おーい、ノヤさん！」


「んぁ？あ、すまん…」


「やっぱりノヤさん、嫉妬してるんですね」


「まぁーな、あんだけ彼女が可愛いと敵多そうだなー笑」


「う…うるせー…」


「「…顔真っ赤だな／真っ赤ですね」」


「これじゃ、漢らしくねーな…」


「いや、彼女がいればみんな普通そうなんだろ笑
逆にならない方がおかしいわ笑」



田中さんは笑いながらノヤさんの背中をポンポンと慰めるように叩いていた。



「でも、A先輩は前からノヤさんしか見てなかったので大丈夫ですよ！」


「…そうか。」


「まぁ、横取りするとしたら月島くらいだな」


「田中さん！せっかく俺が上げたのに下げないでください！」

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