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「おいで、A」



さっきまでの表情と違って、私の大好きな笑顔の宏太



広げられた腕に、私は吸い寄せられるように、スッポリと収まった。



「これでもう大丈夫だよ」



優しく抱きしめられ、優しい言葉をかけられ、、、



だんだんと込み上げてくるものがあって
滝のように涙が溢れでてきた。


『怖かったっ…』



涙に気づいたのか、先ほどよりも強く抱きしめてきた。





「Aはね、自分で抱え込みすぎなの。もっと俺を頼ってよ」


『だって……宏太に迷惑かけちゃうもん………』



「ははっ、俺はそんなのどーんとこーい!だから大丈夫だよ。


だから俺と約束して。ひとりで抱え込まないってこと。わかった?」



『うん。わかった』



「いい子。」


そう言って微笑んだあと



そっと甘い口づけを交わした。



交わした口づけは


ほんのり塩の味が混じった、ファーストキスと同じ味だった。

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作者名:ちぃすけ | 作成日時:2019年8月15日 14時

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