先生と兎4 ページ23
｢アレを止める方法が見つかったぜ｣
土方さんの言葉に皆顔を上げた。
｢ただ急いだ方がいい。犬が消えた……心当たりはあるな｣
定春も、戦っていることが分かった。
｢やれやれ、この星じゃ人手が足りねェと｢猫の手｣を借りると聞いたが、いよいよの時は犬の手まで借りるのかい｣
｢安心しろよ、兎の手を借りるまでは落ちぶれちゃいねェよ！｣
阿伏兎さん達は神威さんに自分達は龍脈の門の敵を引きずり出すから先に行くと告げ駆け抜けていった。
その後信女さんから連絡があり、敵もこちらの動きに気付いていると言ってきた。通信機の向こうで何やら不吉な音がした直後、神威さんが叫んだ。
｢飛べェェ！｣
瓦礫の下から半不死者の奈落が現れた。
奈落の連中はもはや人格が残っているのかも怪しく、ただひたすらに攻撃を仕掛けてきた。囲まれながら戦っていて僕の背後に敵が迫っていたことに気付かなかった。
｢新八！｣
銀さんの言葉に振り向いた時には遅いと思った。
｢っ……せ、先生！？｣
先生が僕の背中側に立って刃をその身体を持って受け止めていた。
｢……虚はアルタナを暴走させたことを後悔すべきですね、私の力まで強くなってしまいましたから｣
皮肉めいたことを少しの嘲笑と共に吐き出した。
｢どけェェェェ！｣
1人で突っ走ろうとする神楽ちゃんに、凶刃が迫った。
それを庇ったのは神威さんだった。
｢悪いな、俺はお姉さんみたいに不死身じゃないが、このくらいじゃ壊れないよ｣
神威さんの腹に刀が突き刺さっているのが見えた。
｢逸るな、少し落ち着け
兎は
神楽ちゃんと神威さんの方へ迫っていた奈落が、爆撃に巻き込まれ倒れた。
｢遅かったな、かわいい子兎がベソかいてるぜ｣
｢ほう、そいつはどこだ。性悪そうなクソガキしか見えねェぞ｣
信女さんと星海坊主さんが立っていた。
心強い助っ人が来たかと思ったが星海坊主さんは即神威さんと喧嘩を始めた。
それを無理やり止めた神楽ちゃんは、優しい笑顔を見せた。
｢一時でも、
対奈落戦に星海坊主さんと信女さんが加わった。
｢信女、てめーか！核弾頭のところに核弾頭の持ってきた奴ぁ！｣
｢虚を倒せる唯一の切り札。そう聞いたから連れてきたんだけど｣
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作者名：風寧 | 作成日時：2019年10月13日 2時
