束縛愛 (ページ12)

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～翔～

やっべ

軽いナンパみたいになった(汗)

翔｢今のは、その」

言い訳をするよりも先に

｢本当にいいんですか？」

その子は口を開いた

翔｢へ？あ、うん」

｢なら“1日”だけお願いします」

一瞬、下を走る車の音が消えて傘を打つ雨音だけが響いた

翔｢何で1日？」

｢女の人が男の人の家に泊まるのは1日だけなんですよ。そうしないと……」

そこで喋るのをやめた

多分それは俺が聞いちゃいけないことかも

翔｢どうして？」

それでも知りたいと思った

彼女は悩むことなく事情を話した

｢私のお父さんはいつも違う女の人を家に連れてきてました

でもお母さんもいつも違う男の人を連れてきて

それにいつも1日で帰るんです」

なんか複雑な家庭だなぁ

彼女の話しを要約すると

父親は昼間は仕事夜は不倫

母親は昼間は不倫夜は仕事

しかも毎日飽きもせず家に連れ込んでる

特に父親のほうは夜連れ込む分、最中の声が聞こえてくるときもあるらしい

そんな毎日を物心つく前から送っていた

だからどこか、寂しさを感じるのかもしれない

翔｢1日じゃなくてずっといていいんだよ」

｢それはダメです。もし私なんかのことが彼女さんにでも知られたら大変なことになりますよ！」

話しの最中ずっと気になってたことがある

俺の仕事はアイドル

それも国民的嵐の櫻井翔

そりゃ私服はダサいけど((確かにby.嵐一同

こんだけ近くにいて気付かないもんかね

だから思ったの

この子、俺の事知らねぇんじゃないかって

嵐のファンなら｢キャー翔くんだ～｣とかなるでしょ？

普通は

でも！それがないどころか

｢あなた｣呼ばわりだよ！？

絶対俺のこと知らないよね(泣)

嵐の櫻井翔って肩書きに自惚れてた自分が恥ずかしい

翔｢自己紹介が遅れたね。俺は櫻井翔。翔って呼んで」

｢Aです」

翔｢Aちゃんね。よしAちゃん。帰ろう。俺達の家に」