束縛愛Part4 (ページ20)

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〜翔〜

結局、新しい機材が届いたのは2時間後

そのおかげあって撮影は延期

これでまた、仕事中もAと会える日が増えた

翔｢A。今日はアサリのパスタ、ボンゴレ？作って｣

俺とAが2人ってこともあって、メンバーから、特に松潤から強く出前を取るようにメッセージが届く

失礼だなおい！俺だって料理ぐらい作れるわ！

Aに作ってもらうけど

元々、怪我をさせないために立たせたくなかったけど、本当の理由はAの手料理を誰にも食べさせたくない

初めての日はAなりのルールがあったし、俺のためとはいえね、作ってくれた料理を食べ切れずに無駄にしたくなかったら、みんなにも分けてあげた

Aは何もせず居候している身が辛かったのか、何かをお願いすれば嬉しそうに頷く

料理をするAの背中を見るのが好き

だって新婚みたいじゃん

夕方のニュースをチェックしてる

父親から性的虐待を受けていた女子高生が苦痛に耐えかねて殺害

翔｢Aーー。Aは大丈夫だよね？父親から変なことされてない？｣

俺からの質問に、振り向き自然とニュースに目がいった

｢………………されるわけないよ｣

翔｢え……えっ！？いや！え！？待っ……何その間！？え、ほんとに！？もし何かされてたら俺に言ってね！｣

｢あ……うん｣

もしAに手を出していたなら、俺は絶対許さない

Aの実父であったとしても

｢私の存在は、家族として完璧になるための道具。それ以上でも以下でもない。それに……本当のことを知ったらきっと、私を気持ち悪いと思う｣

翔｢ん？何か言った？｣

クルリと背を向けたAの言葉を聞き取れなかった

聞き返しても｢何も｣としか返ってこない

｢お待たせ。出来たよ｣

翔｢美味そう！いただきます！｣

Aの料理はやっぱり美味い

これを一生、むしろ最後の晩餐で食べたいぐらいだわ

はぁぁ、もうほんと幸せ

何この時間

翔｢ねぇA｣

｢ん？｣

翔｢久しぶりにさ、一緒に風呂入ろ｣

家に連れて来たあの日だけしか、一緒に入れてない

同じベッドで寝てたんだから、風呂に入るのも問題ないと思うんだよね

互いにタオル巻いてたら恥ずかしさもないだろうし

翔｢嫌？｣

｢い……や……ってわけじゃないけど。でも……｣

翔｢じゃあ決まり。髪、洗ってあげるからね｣

｢あーー……うん。ありがとう｣

翔｢ふふ、どういたしまして｣