束縛愛Part4 (ページ13)

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〜翔〜

目の前で好きな子が他の男の側にいるのをただ見てるだけが、辛いを通り越して殺意しか湧かない

しかも……先輩はめっちゃイチャつきを要求してるし

や、別にね。過度なイチャつきじゃないんだけどね

撮影の合間に、とにかくAと斗真を近づけようとする

俺のAなのに

斗真｢(翔くんの笑顔怖っ)｣

周りに悟られないよう感情は隠すも、斗真だけは察してくれてる

斗真｢ちょ、先輩。やめて。Aはそういうの好きじゃないんで、ほんと。ごめんねA｣

｢ううん。大丈夫｣

Aは空気が読めるちょーー賢い子だから、内心、どんだけ嫌がってもそれを口にすることはない

岡田くんも斗真をイジる分にはいいけど、一般人のAが嫌がることは本気でやらない

仕事中にAと会えるのは嬉しいのに、いつもみたいに話せないのが窮屈さを感じる

手を伸ばせば触れれる距離なのに、見えない壁が邪魔をしてくる

台本を読んで気を紛らわせるも逆に落ち着かない

せめて一言でもいいから話しが出来たら……

斗真｢翔くん。この問題さ、解る？｣

翔｢問題？あぁ、うん。ん？斗真のじゃないよねこれ。誰の？｣

斗真｢Aの｣

ズルいなコイツ

Aを出されると俺の機嫌は一発で治る

俺は堂々と触れられないから、誰にも見えない視角でAの指に触れるだけ

恋人の秘密のやり取りっぽくてドキドキする反面、これでは物足りない

斗真｢流石翔くん。解りやす｣

翔｢お前も習っただろ(笑)｣

斗真｢記憶にないなぁ｣

翔｢え？斗真、中卒だっけ？｣

普段通り、やれているだろうか

怪しまれずに、疑われることなく

俺はAを守れているだろうか

｢あ……｣

小さく声を出したAの視線の先には錦戸

え、嘘。錦戸もここで撮影入ってたんだ

うわ〜、ここにいるメンバーだけかと思ってた

新たなるジャニーズ登場により、黄色い歓声が湧く

波に乗り切れてないAは若干うるさそう

翔｢撮影っていつまでだっけ｣

斗真｢2日間｣

翔｢人ってもう増えないよね｣

斗真｢俺はこの人数だけって聞いてる｣

翔｢つまり知ってたわけね。錦戸が来ること｣

斗真｢だって彼、主演よ？来るでしょ。それとさ。錦戸のことで話しがあるんだけど｣

翔｢俺はない｣

斗真｢Aに関係してる｣

翔｢詳しく｣

斗真｢ここじゃ何だから移動しよ。錦戸と剛くんのシーンだから、俺らは少し自由時間あるし｣